事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成24(ネ)10009 |
| 判決日 | 2012-04-11 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 当事者 | 控訴人 株式会社マルミ/被控訴人 株式会社転生 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点 (1) 控訴人は,第1譲渡及び第2譲渡がいずれも通謀虚偽表示により無効であ ることを理由として,被控訴人に対し,不当利得に基づき,本件特許権の移転登録 請求ができるか。 (2) 仮に,第2譲渡が通謀虚偽表示に当たらないとしても,錯誤により無効で あるといえるか。 4 当事者の主張 (1) 争点(1)について この点に関する主張は,当審における主張を次のとおり付加するほか,原判決4 頁16行目ないし8頁7行目に記載のとおりであるから,これを引用する。 〔控訴人の主張〕 ア 第1譲渡について (ア) 原判決も認定するとおり,控訴人から日清及び日清精糖に対する売掛金や 動産等の移転は,債権者からの差押えを免れるためにされたものであって,日清及 び日清精糖との間の文書も,実態に即したものであることを仮装するために作成さ れたものである。したがって,第1譲渡も,これらと同様に,債権者からの差押え を免れるためにされたものであって,実体を伴わない虚偽表示であったというべき である。 しかるに,原判決は,他方において第1譲渡を含む資産の譲渡が A の真意に基 づき実体を伴ってされたものである旨も判示しており,その認定には矛盾がある。 (イ) そもそも,控訴人から日清に対する第1譲渡を含む資産の譲渡は,控訴人 の資産を保全し,事業を継続するために,緊急避難的に日清に資産の名義を変えた にすぎず,日清も,控訴人の事業を継続するつもりはなかった。控訴人又は日清か らの取引先に対する文書(乙4~6)の送付は,営業譲渡を仮装するために作成さ れたにすぎない。 (ウ) 以上のとおり, A は,控訴人の資産を利用して第三者において別個の事 業を始めるために日清に対して本件特許を受ける権利を移転したものではなく,第 1譲渡は,虚偽表示であって,日清は,控訴人から当該権利を取得していない。こ れに反する原判決の認定には誤りがある。 イ 第2譲渡について (ア) 控訴人は, A の意思に基づき,本件特許を受ける権利の出願名義人が日 清から被控訴人に移転したことを争うものではない。 しかし, A は,本件発明と関連し,かつ,資産価値が認められた「豆腐殻乾燥 装置」という名称の特許発明(特許第3182627号。以下「別件発明」とい う。)の特許権(以下「別件特許権」という。)については日清から控訴人に名義を 戻して虚偽表示を解消する一方で,原判決も認定するとおり,本件特許を受ける権 利については資産価値がないという説明が可能であると考えた E 弁護士(以下 「 E 弁護士」という。)から,債権者に公開しなくても問題ないだろうという話を されたため,債権者による差押えを回避する目的から,日清から被控訴人に名義を 移転したものである。このように, A は,被控訴人の事業から生じる収益を被控 訴
主文(判決文より)
本件控訴を棄却する。 控訴費用は控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。