審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成22(行ケ)10203
判決日2012-05-28
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
当事者原告 イッサムリサーチディヴェロップメントカンパニー

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,本願発明の進歩性(容易想到性)の有無である。
1 特許庁における手続の経緯
原告は,平成10年10月4日,パリ条約による優先日を1997年(平成9年)
10月3日,優先権主張国を米国として,名称を「腫瘍特異的細胞傷害性を誘導す
るための方法および組成物」とする発明の特許出願をしたが(特願2000-51
4993号),平成18年1月18日,拒絶査定を受けたので,平成18年4月24
日,不服審判請求をするとともに(不服2006-7782号),平成22年1月1
4日,請求項1等の特許請求の範囲の記載の一部を改める旨の本件補正をした。
特許庁は,平成22年2月9日,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決
をし,この謄本は平成22年2月23日に原告に送達された。
2 本願発明の要旨
本願発明は,腫瘍細胞における異種遺伝子,特に細胞傷害性生成物をコードする
遺伝子の特異的発現に関する発明で,本件補正後の請求項の数は13であるが,そ
のうち本件補正後の請求項1(本願発明1)の特許請求の範囲の記載は次のとおり
である。
【請求項1(平成22年1月14日付け手続補正書に記載のもの)】
「細胞傷害性の遺伝子産物をコードする異種配列に機能的に連結されたH19調節
配列を含むポリヌクレオチドを含有する,腫瘍細胞において配列を発現させるため
- 2 -
のベクターであって,前記腫瘍細胞が膀胱癌細胞または膀胱癌である,前記ベクタ
ー。」
3 審決の理由の要点
本願発明1は,その優先日当時,下記引用例1に記載された発明(引用発明1)
に甲第3ないし6号証(引用例3ないし6)に記載された事項を組み合わせること
で,当業者が容易に発明できたもので進歩性を欠く。
【引用例1】特表平9-504955号公報(甲1)
【引用例3】Mol.Pathol.,Vol.50(Feb,1997)34ないし44頁(甲3)
【引用例4】The EMBO Journal, Vol.7, No.3(1988)673ないし681頁(甲4)
【引用例5】Molecular and Cellular Biology, Vol.8, No.11(1988)4707ないし
4715頁(甲5)
【引用例6】Am. J. Hum. Genet., Vol.53(1993)113ないし124頁(甲6)
【一致点】
「細胞傷害性の遺伝子産物をコードする異種配列に機能的に連結された調節配列
を含むポリヌクレオチドを含有する,腫瘍細胞において配列を発現させるためのベ
クター」である点。
【相違点】
・相違点(i)
該調節配列が,本願発明1は,’H19’の調節配列であるのに対し,引用発明1
は,H19の調節配列ではない点
・相違点(ii)
該腫瘍細胞が,本願発明1は,膀胱癌細胞又は膀胱癌であるのに対し,引用発明
1は,膀胱癌細

主文(判決文より)

特許庁が不服2006-7782号事件について平成22年2月9日に
した審決を取り消す。
- 1 -
訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。