審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成23(行ケ)10327
判決日2012-06-13
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法17条
当事者原告 株式会社コーアツ

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,補正の適否(補正が願書に最初に添付した明細書等に記載された
事項の範囲でなされたものか),及び進歩性の有無である。
1 特許庁における手続の経緯
原告は,平成16年10月29日,名称を「定流量弁」とする発明について特許
出願をし(特願2004-316245号,公開公報は特開2006-12555
8号〔甲12〕),平成21年7月21日付で特許請求の範囲等の変更の補正(元の
補正,甲5)をしたが,拒絶査定を受けたので,これに対する不服の審判請求をし
た(不服2010-12669号)。
その中で原告は平成22年6月10日付けで特許請求の範囲等の変更の補正(本
件補正,甲10)をしたが,特許庁は,平成23年9月2日,本件補正を却下した
上,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決をし,その謄本は平成23年9
月14日原告に送達された。
2 本願発明の要旨
【元の補正による特許請求の範囲の請求項1】(元補正発明)
「流体流路に配設した弁体に弁体の移動方向の面に流体の静圧が均等にかかるよ
うにすることによって流体の静圧による差圧が作用しないように構成するとともに,
流体の流れによって弁体にかかる抗力を,該抗力と釣り合う方向に弁体を付勢する
弾性体の付勢力とバランスさせることにより,弁体の移動方向に沿って形成した流
路開口部の断面積を変化させ,流体の圧力変化にかかわらず流体の流量を略一定に
保持するようにしたことを特徴とする定流量弁。」(下線は補正部分)
【本件補正による請求項1】(補正発明)
「流体流路に配設した弁体の流体の流れに対して垂直な平面へ投影面に対応する
弁体の流体の流れに対して上流側を向く面と下流側を向く面に,流体の動圧及び減
圧前の流体の静圧のみがかかるようにすることによって弁体に流体の静圧による差
圧が作用しないように構成するするとともに,流体の流れによって弁体にかかる抗
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力を,該抗力と釣り合う方向に弁体を付勢する弾性体の付勢力とバランスさせるこ
とにより,弁体の移動方向に沿って形成した流路開口部の断面積を変化させ,流体
の圧力変化にかかわらず流体の流量を略一定に保持するようにしたことを特徴とす
る定流量弁。」(下線は補正部分)
3 審決の理由の要点
(1) 本件補正によれば,弁体の流体の流れに対して上流側を向く面と下流側を
向く面の双方に,「流体の動圧」及び「減圧前の流体の静圧のみ」がかかることとな
り,それにより「弁体に流体の静圧による差圧が作用しない」ように構成されるも
のとなった。
一方,願書に最初に添付した明細書の段落【0009】,【0010】の記載によ
れば,「減圧前の流体の静圧」についての直接的な記載はされていないものの,弁体
のばね収容室と流体流路とを流体通路により連通することで,弁体の流体の流れに
対して上流側を

主文(判決文より)

原告の請求を棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。