発信者情報開示請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号令和2(ネ)10046
判決日2021-03-11
分類知的財産 / 著作
判決種別判決

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及びこれに関する当事者の主張は,「本件発信者情報」を「本件
情報」と改めるとともに次のとおり改め,後記4のとおり当審における当事者の補
充主張を加えるほかは,原判決の「事実及び理由」中の「第2 事案の概要」の2
及び3の各(2)に記載するとおりであるから,これを引用する。
(1) 原判決3頁20行目,同4頁1行目及び同頁20行目の「3号」をいずれ
も「4号」に改める。
(2) 原判決4頁2行目の「本件登録者」を「本件会員」に,同頁11行目の「本
件登録者」を「法4条2項により「発信者」」に,同頁11行目~12行目の「本
件登録者」を「当該「発信者」」に,同頁16行目,17行目及び19行目の各「本
件登録者」をいずれも「本件会員」に,同頁20行目の「本件発信者情報2」を「本
件情報」にそれぞれ改める。
(3) 原判決5頁1行目の「本件登録者」を「本件登録手続者」に改め,同頁2
行目の「氏名及び」を削り,同頁3行目の「本件記事の投稿」を「本件投稿」に,
同頁4行目の「本件登録者」を「本件登録手続者」にそれぞれ改める。
- 4 -
4 当審における当事者の補充主張
(1) 控訴人の補充主張
ア 省令4号の「発信者」の解釈について
プロバイダが保有している電子メールアドレスは,基本的に全て契約者やサービ
ス利用者が自ら申告したものである。例えば,被控訴人のようなウェブサービスを
提供するコンテンツプロバイダの場合,プロバイダが保有している電子メールアド
レスは,当該利用者が利用登録時に自己の電子メールアドレスであると申告したも
のであり,自らのサービスの一部として電子メールアドレスを提供しているような
大手携帯電話会社でも,発信者の電子メールアドレスとして開示されるのは,契約
者が自己の保有している電子メールアドレスであるとして申告したものである(甲
12)。それゆえ,省令4号の「発信者の電子メールアドレス」は,発信者がプロ
バイダに対し,自己の電子メールアドレスとして申告したものをいうと解釈すべき
である。
これに対し,上記のように自己のものとして申告された電子メールアドレスが,
真に契約者やサービス利用者が保有しているといえるような実績のある電子メール
アドレスかどうかについては,開示を求める側はもちろん,プロバイダ側にも容易
に判別はつかないから,省令4号の「発信者の電子メールアドレス」を真に発信者
が保有しているメールアドレスと限定して解釈するのは誤りである。プロバイダ側
が具体的な事情に基づくことなく,例えば,契約者と発信者が異なるのではないか
といった単純な疑問を主張しただけで,常に開示が認められないこととなるような
解釈は,不当である。
しかるに,原判決は,何らの理由も示さず(理由不備),また,当事者において
省令4号の「発信者の電子メールアドレス

主文(判決文より)

1 原判決のうち控訴人の被控訴人に対する別紙発信者情報目録記載の情報の
開示請求に関する部分を取り消す。
2 被控訴人は,控訴人に対し,別紙発信者情報目録記載の情報を開示せよ。
3 訴訟費用は,第1,2審を通じ,これを2分し,その1を控訴人の負担と
し,その余を被控訴人の負担とする。

出典

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