審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成23(行ケ)10439
判決日2012-09-12
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法159条2項

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,手続違背及び進歩性の有
無である。
1 特許庁における手続の経緯
シンガポールの法人であるアイランド・ジャイアント・デベロップメント・エル
エルピーは,平成21年1月26日,名称を「抗菌又は除菌用シート材料及びその
製造方法」(後に「清拭シート」と補正)とする発明について特許出願(特願200
9-14252号,公開公報は特開2010-188426号公報〔甲12〕,請求
項の数12)をし,平成21年12月22日付けで特許請求の範囲の変更を内容と
する補正をし(請求項の数1,甲4),2010年(平成22年)2月23日,上記
出願に係る特許を受ける権利を原告に譲渡した。原告は,出願人名義変更届を提出
したが,平成22年3月18日付けで拒絶査定を受けたので,同年7月20日,不
服の審判請求をしたが(不服2010-16221号事件),特許庁は,平成23年
8月15日,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決をし(出訴期間として
90日附加),その謄本は平成23年8月25日原告に送達された。
2 本願発明の要旨
表面に孔径が1000nm以下の凹部を複数有する,清拭シート(ただし,粉体
を担持するもの又は酸化チタン粒子を含有するものを除く)。
3 審決の理由の要点
(1) 引用例(特開2008-188082号公報,甲1)には,実質的に次の
発明(引用発明)が記載されていることが認められる。
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「平均繊維径が,1nm以上1000nm未満である繊維で構成された,最小細
孔径が0.1μm以下,最大細孔径が0.1μm超1μm以下である,微細な凹凸
を有している,マスクに用いるナノファイバー不織布。」
(2) 補正発明と引用発明との一致点と相違点は次のとおりである。
【一致点】
「表面に孔径が1000nm以下の凹部を複数有する,シート(ただし,粉体を
担持するもの又は酸化チタン粒子を含有するものを除く)。」
【相違点】
本願発明は,清拭シートであるのに対して,引用発明は,マスクに用いるものの,
清拭シートではない点。
(3) 本願発明や引用発明のように除菌・抗菌作用を有するシートは,その作用
効果から,フィルター部材(引用発明の「マスク」はこれに相当)として用いられ
るとともに,拭き取り部材(本願発明の「清拭シート」がこれに相当)としても利
用可能であることが,広く知られている(特開2008-156788号公報,段
落【0043】及び【0057】参照)。そして,引用発明のシートを清拭シートと
して用いることに,格別の技術的困難性も,阻害要因もない。してみると,引用発
明に上記周知技術を適用することにより,上記相違点に係る構成を採用することは,
当業者が容易になし得る事項である。また,本願発明の作用・効果も引用発明及び
周知技術から当業者が予測し得る範囲のもので

主文(判決文より)

原告の請求を棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。
この判決に対する上告及び上告受理申立てのための付加期間を30日と
定める。
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出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。