特許権侵害差止等請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成24(ネ)10018
判決日2012-10-11
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法44条1項、特許法100条1項
当事者控訴人 株式会社オビツ製作所/被控訴人 株式会社ボークス

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張は,次に付加するほ
か,原判決「事実及び理由」欄の第2の2,3及び第3記載のとおりであるから,
これを引用する(略称は,原判決の表現をそのまま用いる。)。
2 当審における控訴人の主張
(1) 原判決の本件発明1についての判断の不当性
ア 本件では,被控訴人各製品は,本件発明1の構成要件Jのうち,腰部骨格に
備えた胴部下端骨格連結部の「嵌合穴」に嵌合される「第一嵌入杆」との嵌合を「回
動可能」なものとする構成を有していないことから,均等論の適用が争われている。
この点について,原判決は,この部位において回動可能であることは本件発明1に
とって発明の本質的部分であるので,均等の第1要件である「相違部分が本質的部
分ではないこと」に該当しないと判示した。
しかし,公知技術との関連からの判断を一旦抜きにして考えると,本件発明1に
とって,この部位が「回動可能」であることは決して発明の本質的部分ではあり得
ない。本件明細書1の「発明が解決しようとする課題」(【0004】)及び「発
明の効果」(【0037】)の記載によれば,本件発明1の本質的部分は,従前の
技術が人形の各部位をゴム紐で結んだり,針金で結んだりしていたため,人形に一
定の所望する姿態を保持させたり,自立させたりすることができず,また,人形の
素材が重くならざるを得ないという欠点があったことから,これらの課題を解決す
る方法として,人形全体を骨格構造(一連の骨格群)で支えることとした点にある。
イ号製品においては,本件発明1の特許請求の範囲【請求項1】中に記載されて
いる4か所及び本件明細書1の実施例に記載されている14か所の合計18か所の
揺動又は回動の動きをする構成のうちの1か所である腰部骨格連結部の第一嵌入杆
と腰部骨格との連結箇所のみを回動しない構成に置き換えているものにすぎないと
- 3 -
ころ,本件発明1全体の技術的思想及び全体の構成からみれば,上記相違部分は,
本件発明1の本質的部分であるとはいえない。
イ 仮に,揺動・回動構成が本件発明1の本質的部分であるとしても(すなわち,
この限りで発明の本質において「骨格構造」と「揺動・回動構成」とはそれぞれ2
分の1ずつの重要性があることになる。),揺動・回動構成は構成要件に記載され
ている部位だけでも4か所あるところ,その1部位に限った回動規制は発明の全体
の構成としての重要性は数字で表現すれば僅か8分の1にすぎないのであり,この
1部位を回動不能にしたからといって,本件発明1の本質的部分が変更されたと評
価し得ないことは明らかである。被控訴人は,当初,第一嵌入杆と腰部骨格との連
結箇所が回動するものを製造・販売していたが,その後,イ号製品等において上記
回動箇所のみを回動しないように変更しているが,それ以外の構

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。