審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成24(行ケ)10063
判決日2012-10-29
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法29条1項3号、特許法29条2項

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,発明の新規性,進歩性の有無であ
る。
1 特許庁における手続の経緯
- 1 -
Aは,平成22年10月13日,名称を「鼻汁吸収用ナプキン」とする発明につ
き,特許出願をし(特願2010-230387号),平成23年3月31日,拒絶
査定を受けたので,同年4月28日,不服審判請求をしたが,平成24年1月5日,
「本件審判の請求は成り立たない。」との審決を受け,この謄本は同月23日に同人
に送達された。
原告は,本件訴訟の提起に先立つ平成24年2月14日,本願発明に係る特許を
受ける権利を譲り受け,同日,特許庁に対し,本願発明の特許出願人名義変更手続
をした。
2 本願発明の要旨
本願発明は,携帯可能な鼻汁吸収用のナプキンに関する発明で,請求項の数は3
であり,うち請求項1の特許請求の範囲は以下のとおりである。
【請求項1(本願発明)】
「液透過性の表面シート,高吸水性の中間シート,及び液不透過性の裏面シート
からなる積層構造を有し,周縁端部が接合され,かつ長手方向中央部に折り曲げ案
内部を有する,繰り返し使用するための,水様の鼻汁吸収用ナプキン。」
3 審決の理由の要点
(1) 本願発明は,下記引用例1に記載された発明(引用発明1)と実質的に同
一であり,新規性を欠く。または,本願発明は引用発明1に基づいて当業者が容易
に発明することができたもので,進歩性を欠く。
【引用例1】実願昭63-82579号(実開平2-3718号)のマイクロフ
ィルム(甲1)
【引用発明1】
「圧縮綿保護紙,圧縮綿,及び台紙からなる積層構造を有し,周縁端部が接合さ
れ,かつ長手方向中央部に折り目3を有する,カード状に薄く折りたため,簡易携
行が容易な生理用ナプキン。」
【引用発明1と本願発明の一致点】
- 2 -
「液透過性の表面シート,高吸水性の中間シート,及び液不透過性の裏面シート
からなる積層構造を有し,周縁端部が接合され,かつ長手方向中央部に折り曲げ案
内部を有する,携行が容易な体液吸収用ナプキン」である点
【引用発明1と本願発明の相違点(相違点1)】
本願発明は「繰り返し使用するための,水様の鼻汁吸収用ナプキン」であるのに
対して,引用発明1は「生理用ナプキン」である点
【引用発明1と本願発明の実質的同一性の判断】
「本願発明は,物の発明であるところ,上記本願発明と引用発明1との相違点1は,吸収す
る体液が異なる等の用途の相違である。
・・・
そして,本願明細書段落【0014】に『[実施例1]縦6cm,横13cmの長方形に裁断
した中間シートの上下両面に,縦7cm,横14cmの長方形に裁断した表面シート及び裏面
シートを重ね,外周縁及び長手方向中央の折り曲げ案内部を,ヒートエンボス加工により接着
一体化して,図1に示す鼻汁吸収用ナプキンを作成した。図2はその平面図,

主文(判決文より)

原告の請求を棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。