審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成24(行ケ)10248
判決日2012-10-31
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法17条、特許法29条2項
当事者原告 株式会社スマート

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,一部の請求項に
つき特許を受けることができない事由があることを理由に,他の請求項について検
討することなく特許出願を拒絶したことの当否である。
1 特許庁における手続の経緯
原告(旧商号は「株式会社インテグレイテッドビジネス」であり,審決後の平成
24年7月2日に特許庁長官に対して出願人の名称変更届を提出した。)は,平成
15年5月21日,名称を「ICモジュール,ICモジュール板,及び通信システ
ム」(平成19年5月25日付けの補正により「ICモジュール板及び通信システ
ム」と,平成21年7月13日付けの補正により「通信システム」と順次変更され
た。)とする発明について特許出願(特願2003-143598号)をし,平成
19年5月25日付けの補正(甲11),平成21年7月13日付けの補正(甲1
4)及び平成22年3月12日付けの補正(甲17)をしたが,特許庁は,平成2
3年1月5日付けで,平成22年3月12日付けの補正を却下するとともに,拒絶
査定をした。そこで,原告は,平成23年4月11日,拒絶査定に対する不服審判
請求(不服2011-7588号)をするとともに,同日付けの補正(甲21)を
したが,特許庁は,平成24年5月21日,「本件審判の請求は,成り立たない。」
との審決をし,その理由中で,平成23年4月11日付けの補正を却下した。そし
て,審決謄本は,平成24年6月5日,原告に送達された。
2 本願発明の要旨
平成21年7月13日付け補正による請求項の数は10であるが,そのうち請求
項1に係る本願発明は,次のとおりである。なお,原告は,本件訴訟において,平
成23年4月11日付けでした補正の却下については争っていない。
【請求項1】
結合用のコイルと,無線通信を行うための送信,受信による無線通信部と,を有
する携帯電話と,
- 2 -
結合用コイルと,該結合用のコイルが前記携帯電話の送信,受信による無線通信
部と通信を行うための前記携帯電話の結合用コイルと結合し,無線通信を行う送信,
受信による無線通信部と,を有する端末装置と,
を備えることを特徴とする通信システム。
3 審決の理由の要点
審決の理由の要点は,平成23年4月11日付けの補正は平成18年法律第55
号による改正前の特許法17条の2第4項の規定に違反するものとして却下すべき
であり,そうすると,本願発明の要旨については,上記2のとおり認められるが,
本願発明は,特開2001-223631号公報(甲1)に記載された引用発明及
び周知技術に基づいて,当業者が容易に発明をすることができたものであるから,
特許法29条2項の規定により特許を受けることができず,したがって,本件出願
については,他の請求項について検討するまでもなく拒絶されるべきであるという
ものである。
審決がした引用発明

主文(判決文より)

原告の請求を棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。