損害賠償請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成24(ネ)10024
判決日2012-11-15
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法709条、特許法29条1項3号、特許法70条2項、特許法102条2項
当事者控訴人 株式会社荒井鉄工所/被控訴人 信和エンジニアリング株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及び当事者双方の主張は,次のとおり付加するほか,原判決の
「事実及び理由」中,第2の1及び2,第3記載のとおりであるから,これを引用
する。ただし,「原告」は「控訴人」と,「被告」は「被控訴人」と,それぞれ読
み替える。
1 当審における控訴人の主張
原判決は,乙8発明の「押圧盤」が本件訂正発明の「押圧弁」に相当すると認定
した上で,本件訂正発明と乙8発明との相違点①(本件訂正発明は,豆乳原液など
の食品原料を被濾過液体とするものであるのに対し,乙8発明は,公害処理施設…
その他での汚泥,醸造施設においてのモロミ,食品製造施設においての水産物その
他の加工食品,製紙製造施設においてのボード類等の含水繊維物その他の産業廃棄
物を被処理物とするものである点)は,実質的な相違点であるとは認められないと
し,乙8発明に接した食品原料の濾過システムの技術分野の当業者は,乙8発明の
ケーシング20の目詰まり防止という課題の解決手段として,乙7発明に示された
コイルばね式清掃用ブレードを適用して,本件訂正発明と乙8発明との相違点②
(本件訂正発明が「スクリュ状羽根の外周端面全域に沿って,前記フィルタエレメ
ントと摺接し,スクリュ状羽根の前後に隙間を開けずに設けたスクレーパ機構を設
けて前記フィルタエレメントの周面に付着する濾カス固形分を引掻除去できるよう
にしてなることを特徴とするスクレーパ濾過システム」であるのに対し,乙8発明
にはこの点に関する記載がない点)に係る本件訂正発明の構成とすることは容易で
あるとしている。
しかし,原判決の上記認定・判断には誤りがある。すなわち,①乙8発明の「押
圧盤」は,本件訂正発明の「押圧弁」に相当するものではない(後記(1))。また,
②乙8発明は,本件訂正発明とは技術分野を異にし,当業者が乙8発明に乙7発明
を適用して,本件訂正発明に想到することが容易であったとはいえず(後記(2)),
③本件訂正発明の「押圧弁」と,乙8発明の「押圧盤」とは,全く異質の技術内容
と構成を備えるものであるから,乙8発明の「押圧盤」から本件訂正発明の「押圧
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弁」を想起することは不可能であり(後記(3)),④目詰まり防止という課題の解
決手段として,乙7発明に示されたコイルばね式清掃用ブレードを適用することは,
当業者といえども容易ではない(後記(4))。以下詳述する。
(1) 乙8発明の「押圧盤」が本件訂正発明の「押圧弁」に相当するとした原判決
の認定は誤りであること
ア 本件訂正発明の「押圧弁」は,排出口に対して,閉塞力を随時大小自在に可
変調節できる機能を有している。すなわち,本件訂正発明は,「押圧弁」に当接さ
せたコイルバネに対し,そのバネ圧を可変調節して固形分の搾汁効果を可変調節で
きるようにした構成を備え,そのような作用を奏する

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。