損害賠償請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成24(ネ)10061
判決日2012-12-11
分類知的財産 / 著作
判決種別判決
当事者控訴人 株式会社IAC控訴人株式会社ブルーベア/被控訴人 株式会社エフジス都市研究所

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及び当事者の主張
次のとおり,当審における主張を付加するほかは,原判決の「事実及び理由」欄
の「第2 事案の概要」の「2 争点及び当事者の主張」(原判決3頁25行目ない
し6頁19行目)記載のとおりであるから,これを引用する。
(1) 原告らの主張
ア 著作権侵害の存否について
ある特定の文章が著作権法により保護されるか否かは,個別具体的に検討すべき
である。客観的事実の説明文について表現の幅が狭くなることは否定できないとし
ても,創作性が一切否定されるわけではない。例えば,原判決別紙著作対比表13,
31の「ダイオキシン」に関する記載についてみると,執筆者の主観ないし考えに
よって結論が異なることが示唆されており,表現の幅が広がることにより創作性が
肯定される。したがって,原判決の判断は誤りである。
イ 調査報告義務違反について
原告らが被告に対して要求した調査は,著作権法違反か否かの法的判断ではなく,
インターネット上の記事をそのまま記載した原稿の有無の調査である。また,ウィ
キペディアなどの記事をそのまま引用することは,何らその信用性について担保さ
れていないことを意味するから,被告が上記調査義務を懈怠することは,本件商品
に対する信用性も毀損することになる。なお,被告は,原告らが平成21年6月2
日に指摘した原稿の問題点について,何ら対応をせず,その後の原告らとの協議も
拒絶しており,調査義務を履行していない。
ウ 予備的主張
仮に,本件原稿が第三者の著作物の著作権を侵害していないとしても,インター
ネット上の記事をそのままコピー・ペーストしただけの教材を販売することが,他
人の執筆の成果物を不正に利用して利益を得たと評価される場合,公正な競争とし
て社会的に許容される限度を超えるものとして不法行為を構成することとなり,そ
の結果,原告らの信用が毀損される。その責任は,本件原稿を作成した被告が負う
べきであり,被告は,原告らに対し,債務不履行ないし不法行為に基づく損害賠償
義務を負う。
(2) 被告の反論
ア 著作権侵害の存否に対して
著作権法によって保護される著作物は,その表現そのものが創作的であることを
要するところ,原告らが著作物に当たると主張する,原判決別紙著作対比表13,
31の「ダイオキシン」に関する記載は,いずれも用語,法律,制度の説明であり,
それ自体には創作性は認められない。また,原告らの上記主張は,単にダイオキシ
ン類の定義についての学問的思想の相違に関するものであり,表現の幅に関するも
のではない。さらに,ある事象の表現方法に幅があるとしても,直ちに当該表現そ
れ自体に創作性があることにはならない。
イ 調査報告義務違反に対して
原告らは,調査報告義務の内容について,本件原稿における著作権侵害の存否と
の主張から,インターネ

主文(判決文より)

1 本件控訴をいずれも棄却する。
2 控訴費用は控訴人らの負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。