事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成24(行ケ)10115 |
| 判決日 | 2012-12-17 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点は,発明の進歩性の有無である。 1 特許庁における手続の経緯 原告は,2002年(平成14年)3月23日,名称を「成形金型内で成形部材 を製造する方法」とする発明につき,パリ条約による優先日を2001年(平成1 3年)4月5日,優先権主張国をドイツとして,特許出願し(特願2002-57 9195号),平成21年2月23日,拒絶査定を受けたので,同年6月1日,不服 審判請求をするとともに,平成23年10月4日,特許請求の範囲の記載の一部を 改める旨の補正をした。特許庁は,平成23年11月16日,「本件審判の請求は, 成り立たない。」との審決をし,その謄本は同月29日に原告に送達された。 2 本願発明の要旨 本願発明は,金型内で部材を成形する方法に関する発明で,上記補正後の請求項 1の特許請求の範囲は以下のとおりである。 【請求項1(本願発明)】 「金型外壁で包囲された少なくとも1個のキャビティー内で成形部材を製造する 方法であって,前記キャビティーの一端に対応する充填段階の末端において金型の 外壁の温度が測定および分析され,この分析に基づいて,射出速度,保圧,保圧時 間および/または金型温度の制御が実行されることを特徴とする金型内で成形部材 を製造する方法。」 3 審決の理由の要点 本願発明は,下記引用例1に記載の引用発明に,下記引用例2記載の技術的事項 を適用することに基づいて,本件優先日当時,当業者において容易に発明すること - 2 - ができたから,進歩性を欠く。 【引用例1】特開昭61-255825号公報(甲1) 【引用例2】特開平2-265724号公報(甲3) 【引用発明】 「キャビティーの末端に近い位置に設けられる熱電対によって金型内の樹脂温度 又は金型温度を測定し,この測定値と複数の温度設定値を比較することによって, 射出保持圧を多段に切り換える射出成形方法。」 【引用発明と本願発明の一致点】 「金型外壁で包囲された少なくとも1個のキャビティー内で成形部材を製造する 方法であって,金型の温度が測定および分析され,この分析に基づいて,射出速度, 保圧,保圧時間および/または金型温度の制御が実行される,金型内で成形部材を 製造する方法。」である点 【引用発明と本願発明の相違点】 本願発明は,キャビティーの一端に対応する充填段階の末端において金型の外壁 の温度が測定されるのに対して,引用発明は,キャビティーの末端に近い位置で金 型内の樹脂温度又は金型温度が測定される点。 【相違点に係る構成の容易想到性判断(4,5頁)】 「本願発明における『金型の外壁』とは,所定の厚みを有する金型の壁において,その表面 (例えば内壁面)に近い部位をいうものと解される。引用発明は,金型内の樹脂温度又は金型 温度を測定するものであるところ,射出成形機の金型キャビティ内の
主文(判決文より)
原告の請求を棄却する。 訴訟費用は原告の負担とする。 この判決に対する上告及び上告受理申立てのための付加期間を30日と 定める。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。