審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成24(行ケ)10279
判決日2013-01-24
分類知的財産 / 意匠
判決種別判決
判決文が挙げた条文意匠法3条1項3号
当事者原告 トライエンジニアリング株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,引用意匠との類否
(意匠法3条1項3号)である。
1 特許庁における手続の経緯
原告は,平成21年7月30日付けで,意匠に係る物品を「雨樋用管」とする意
匠について,別紙第1記載の本願意匠の意匠登録出願をしたが,平成23年11月
21日付けの拒絶査定(甲6)を受けたので,平成24年1月6日付けで,これに
対する不服の審判を請求した(不服2012-214号,甲7)。
特許庁は,平成24年6月18日,同請求につき「本件審判の請求は,成り立た
ない。」との審決をし,その謄本は同年7月2日,原告に送達された。
2 審決の理由の要点
本願意匠は,日本国特許庁発行の公開特許公報(公開日:2004年(平成16
年)3月11日)に記載された特開2004-076302号の図1において1及
び2で示されている「雨樋」の引用意匠(別紙第2)と,意匠に係る物品が,雨水
を軒樋から地上に排水するために使用される雨樋用の管材であって一致し,また,
両意匠の形態についても,両意匠の共通点が,看者に強い共通感を与えて,両意匠
の類否判断を決定付けているのに対し,両意匠の相違点が,両意匠の類否判断に及
ぼす影響は微弱で,それらの相違点が相乗して生じる視覚効果を考慮しても,その
効果は,前記共通感を覆すほどのものではないから,両意匠は,意匠全体として類
似するものであり,意匠法3条1項3号の意匠に該当する。
(1) 本願意匠と引用意匠との間には,形態について次の共通点と相違点がある。
ア 共通点
基本的構成態様として,
(A)全体は,断面同一形状に連続する管状体で,管本体部及びガイドレール部
- 2 -
から成るものであって,管本体部を,薄肉の円筒形状の管体とし,ガイドレール部
を,管本体部の表面の長手方向に突設して形成し,当該ガイドレール部は,端面が
略「L」字状,及び,その対称形状である略逆「L」字状とした2本のガイド片を,
やや空隙を設けて対向させた点。
具体的構成態様として,
(B)管本体部のガイドレール部を除く表面を,凹凸のない平滑面とした点,
(C)管本体部の直径に対して,ガイドレール部の左右方向の最大幅を約1/5
とし,ガイドレール部の上下方向の最大高を約1/10とした点,
(D)2本のガイド片を詳細に観察すると,それぞれのガイド片は,管本体部に
接する立ち上がり部とその先端に内側に向かって屈曲した爪部とから成り,爪部は,
それぞれの平面視の幅を,立ち上がり部の高さの略1/2とした点。
イ 相違点
具体的構成態様として,
(a)2本のガイド片の立ち上がり部につき,正面視すると,本願意匠は,略「ハ」
の字状を呈しているのに対して,引用意匠は,ほぼ垂直対向状である点,
(b)2本のガイド片の爪部につき,詳細に観察すると,本願意匠は,立ち上が
り部に対し,それぞれやや鋭角に内側

主文(判決文より)

原告の請求を棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。