審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成24(行ケ)10157
判決日2013-01-29
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
当事者原告 中央発條株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,進歩性の有無である。
1 特許庁における手続の経緯
原告は,平成15年3月26日の優先権を主張して,平成16年3月24日,名
称を「高強度ばねの製造方法」とする発明について国際特許出願(PCT/JP2
004/004106号,日本における出願番号は特願2005-504086号,
国際公開公報はWO 2004/085685 A1〔甲3〕,請求項の数32)をし,
平成22年4月7日付けで特許請求の範囲の変更を内容とする補正をしたが(請求
項の数26,甲9),拒絶査定を受けたので,これに対する不服の審判請求をした(不
服2010-28543号)。
その中で原告は平成22年12月17日付で特許請求の範囲の変更を内容とする
補正(請求項の数26,甲13)をしたが,特許庁は,平成24年3月21日,「本
件審判の請求は,成り立たない。」との審決をし,その謄本は平成24年4月3日原
告に送達された。
2 本願発明の要旨
【請求項1】(本願発明)
「加熱工程後の冷却の際に,ばねの表面温度が265~340℃となっており,
ばねの内部が表面よりも高い温度となっている状態で,該ばねにショットピーニン
グを施し,その後ばねを急冷することを特徴とする高強度ばねの製造方法。」
3 審決の理由の要点
(1) 引用例1(特公昭48-20969号公報,甲1)には,実質的に次の発
明(引用発明)が記載されていることが認められる。
「850℃で焼入540℃で焼戻後の冷却の際に,ばね鋼の温度が280℃とな
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っている状態で,該ばね鋼にショットピーニング加工を施すばねの製造方法。」
(2) 本願発明と引用発明との一致点と相違点は次のとおりである。
【一致点】
「加熱工程後の冷却の際に,ばねの温度が265~340℃となっている状態で,
該ばねにショットピーニングを施すばねの製造方法」である点で一致し,次の点で
相違する。
【相違点イ】
本願発明では,ばねの温度が表面温度であるのに対して,引用発明では,表面温
度であるか否か不明である点
【相違点ロ】
ショットピーニングを施すとき,本願発明では,ばねの内部が表面よりも高い温
度となっている状態であるのに対して,引用発明では,ばねの内部が表面よりも高
い温度となっているか否か不明である点
【相違点ハ】
本願発明は,ショットピーニング後ばねを急冷するものであるのに対して,引用
発明は,急冷するものであるか不明である点
【相違点ニ】
本願発明では,ばねが高強度のものであるのに対し,引用発明では,高強度のも
のであるか不明である点
(3)① 相違点イについて
引用例1には,ショットピーニングを施す温度を200~400℃(実施例では
280℃)と定めた理由について,ショットピーニング加工の加工速度に応じて,
最適のコットレル効果を出す青熱脆性温度で

主文(判決文より)

原告の請求を棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。