事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和3(ネ)10001 |
| 判決日 | 2021-05-27 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 特許法100条1項 |
| 当事者 | 被控訴人 有限会社宝石のエンジェル |
この事件の代理人
- 磯野富彦(控訴人代理人)
争点(判決文より)
争点 (1) 構成要件C及び同Fの「第1の磁気誘導部材ホルダ」の充足性 (2) 構成要件Dの「第2の磁気誘導部材ホルダ」の充足性 (3) 被告製品が本件発明の構成と「均等」であるか否か (4) 本件特許は特許無効審判により無効にされるべきものか否か (5) 損害額 4 争点に対する当事者の主張 次のとおり,原判決を補正し,当審における当事者の主張を付加するほかは, 原判決「事実及び理由」の第2,3のとおりであるから,これを引用する。 (1) 原判決の補正 ア 原判決6頁21行目の「争点(3)」を,「争点(4)」に改める。 - 2 - イ 原判決7頁6行目の「争点(4)」を,「争点(5)」に改める。 (2) 当審における控訴人の主張 ア 争点(1)(構成要件C及び同Fの「第1の磁気誘導部材ホルダ」の充足 性)について (ア) 本件発明では,「第1の磁気誘導部材を保持する第1の磁気誘導部 材ホルダ」との記載(構成要件C)のとおり,「第1の磁気誘導部材ホルダ」 は,「第1の磁気誘導部材」を保持する。 被告製品では,「第1の磁気誘導部材ホルダ」は,強磁性材料を用いて「第1 の磁気誘導部材」と成型上一体化された金属製部材の構成であり,「第1の磁気 誘導部材」と物理的に分離していない(下記の【図3】参照)。 また,本件発明のクラスプは,「第1の磁気誘導部材と,筐体の内部に設けら れる第2の磁気誘導部材とが磁力で互いに吸着されて係止する」ものであるとこ ろ,「マグネットによる誘導に影響を与えないように」するため,本件明細書等 の【0051】には,「マグネット以外の部分には強磁性体の材料を使用しない 必要がある」と記載されているが,マグネットによる誘導に影響しないことが明 らかな「第1の磁気誘導部材ホルダ」の構成まで,「強磁性体の材料を使用しな い」ことは記載されていない。そうすると,「第1の磁気誘導部材」と「第1の 磁気誘導部材ホルダ」は,いずれも「強磁性体」であってよいのであるから,共 - 3 - に「強磁性体」かつ一体で成型されている被告製品の「第1の磁気誘導部材ホル ダ」及び「第1の磁気誘導部材」を,別の部材として構成しなければならない理 由はない。 さらに,被告製品の「第1の磁気誘導部材ホルダ」には,丸い跡が二つあり, これは押出ピンの跡である。押出ピンは,鋳造加工の際に,金型内で充填が完了 し,凝固している鋳物を金型から離型させるときに鋳物を押し出すためのもので あり,そのような押出ピンの跡がホルダにあるということは,ホルダは,金型を 使って一体成型されたと推測される。そうすると,被告製品は,ホルダの中に磁 性体があるのではなく,磁性体を帯びる成分である鉄やクロムを混ぜて,一体成 型しているだけである。ホルダの役割を備えた磁気誘導部材となっている以上, 本件明細
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は,控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。