審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成24(行ケ)10071
判決日2013-02-12
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法36条4項

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,実施可能要件違
反の有無である。
1 特許庁における手続の経緯
原告は,平成11年7月30日,名称を「処方した人の脳シチジンレベルを上昇
させる薬を調合するためのウリジンの使用方法及び同薬として使用する組成物」と
する発明につき特許出願(特願2000-562028,パリ条約による優先権主
張1998年7月31日,米国)をし(甲2),平成15年4月7日付け,同月8
日付け,平成18年5月2日付けで手続補正(甲15)をしたが,同年11月13
日付け(起案日)で拒絶理由通知(甲9)を受け,平成19年5月21日付けで手
続補正(甲1)をしたが,平成20年6月10日付け(起案日)で拒絶査定(甲8)
を受けたので,同年9月16日に不服の審判(不服2008-23607号)を請
求するとともに,同年10月16日付けで手続補正(甲3,審判請求の理由の補充)
をした。特許庁は,平成23年10月11日付けで,「本件審判の請求は,成り立
たない。」との審決をし,その謄本は,同年10月25日,原告に送達された。
2 本願発明の要旨
平成19年5月21日付け手続補正書(甲1)の特許請求の範囲の請求項7に記
載された発明(本願発明)は以下のとおりである。
【請求項7】
- 2 -
処方した人の脳シチジンレベルを上昇させる経口投与薬として使用する,(a)
ウリジン,ウリジン塩,リン酸ウリジン又はアシル化ウリジン化合物と,(b)コ
リン及びコリン塩から選択される化合物と,を含む組成物。
3 審決の理由の要点
(1) 審決は,「本件出願は特許法36条4項に規定する要件を満たしていない
から,同法49条4号の規定により拒絶すべきである。」と判断した(ここで,特
許法36条4項とは平成14年法律第24号による改正前のものである。以下同
じ。)。
(2) 上記判断の理由の要点は,以下のとおりである。
本願発明は,「処方した人の脳シチジンレベルを上昇させる経口投与薬として使用す
る,(a)ウリジン,ウリジン塩,リン酸ウリジン又はアシル化ウリジン化合物と,(b)
コリン及びコリン塩から選択される化合物と,を含む組成物。」に係るものであるとこ
ろ,発明の詳細な説明には(a)成分及び(b)成分の双方を含む組成物を経口投与し
た場合に,脳のシチジンレベルが上昇することを確認できる試験結果については,何ら
記載されていない。
ウリジン単独で投与した結果については,例2として,アレチネズミにウリジン
250mg/kgの投与量で投与後60分後における血漿中及び脳におけるウリジンとシチジン
の相対的比率が示されており(図3,4),脳に輸送されたときウリジンが直ちにシチ
ジンに変換されること,そしてこの変換は血漿中よりも脳中でより効率的であることを
示唆する旨記載されている。(本願明細書(甲2),段落【0034

主文(判決文より)

原告の請求を棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。
この判決に対する上告及び上告受理申立てのための付加期間を30日と
- 1 -
定める。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。