職務発明対価請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成24(ネ)10081
判決日2013-02-14
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法35条3項

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点に関する
当事者の主張」記載のとおりである。ただし,原判決12頁13行目の「優位性は
な」の後に「か」を挿入する。
2 当審における原告らの主張
(1) 被告が他社から受けた実施料の有無及びその額について
原判決は,被告が平成20年6月1日から平成21年5月31日までの間に他社
から受けた実施料の額を,被告の損益計算書にロイヤリティ売上高として記載され
た943万2000円の20%と認定した。
しかしながら,20%という数値は,当事者双方が主張しておらず,証拠も提出
されていない数値であり,根拠がない。
また,被告製品は,平成20年度には伊藤忠プラスチックス株式会社及び島根三
洋電機株式会社によって製造・販売等されており,その利益の一部が上記ロイヤリ
ティ売上高として被告に還元されたものである。他社に特許発明の実施許諾をして
いる場合,売上高に仮想実施料率と同率の5%を乗じた額が実施許諾による収入と
いえる。ところで,被告製品の限界利益率は13.9%であり,利益の一部として
被告に還元された上記ロイヤリティ売上高が限界利益を上回ることはないから,い
わゆる他社実施分の売上高は,上記ロイヤリティ売上高943万2000円を13.
9%で除した6785万6115円と推計される。そこで,この金額に上記の5%
- 3 -
を乗じた339万2805円(上記ロイヤリティ売上高943万2000円の約3
6%に相当)が実施許諾による収入となるが,上記の限界利益率の算出に当たって
は固定費等が控除されていないから,実施許諾による収入はより多くなるはずであ
る。
したがって,被告が受けた実施料の額が上記ロイヤリティ売上高として記載され
た額の50%を下ることはない。
(2) 被告が本件特許を自ら実施したことにより受けるべき超過利益に関する
超過売上げの割合について
原判決は,①蛍光灯と同等の特性,照度分布を実現しているLED照明装置は被
告製品に限られず,競合他社の同種の製品が複数存在すること,②被告製品が原判
決の認定に係る売上高を上げているのは,日亜化学工業製のLEDを使用している
点が主要な要因であることなどを根拠に,超過売上げの割合を30%と認定した。
しかしながら,平成21年当時,被告製品以外に蛍光灯と同様の光拡散性を有す
る製品は存在しておらず,そのことは,被告作成の対比表(乙4)によっても明ら
かである。また,日亜化学工業製のLEDを使用するためには,本件発明の実施は
不可欠であった。
したがって,原判決の認定は誤りであり,超過売上げの割合は50%を下らない。
(3) 本件特許権の譲渡により受けるべき利益の額について
原判決は,本件特許権の譲渡価格2500万円から法定通常実施権に相当する部
分を控除し,本件特許権の譲渡に係る独占の利益を800万円と認定した。
し

主文(判決文より)

本件各控訴を棄却する。
控訴費用は各自の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。