差止請求権不存在確認請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号令和3(ネ)10040
判決日2021-10-14
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法100条1項
当事者控訴人 株式会社しちだ・教育研究所/被控訴人 株式会社キャニオン・マインド

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点」及び「当事者の主張」は,後記3及び4のとおり,
控訴人の当審における当事者の補充主張及び追加主張を加えるほか,原判決の
「事実及び理由」欄の第2の2及び3並びに第3に記載するとおりであるから,
これを引用する。
3 控訴人の当審における補充主張
⑴ 争点1(原告製品が充足する本件発明の構成要件)について
ア 原判決は,本件明細書において,「組画」は,原画,第一の関連画,第
二の関連画の合計3画から成ることを要するものの,そのような構成に限
定されず,「第一の関連画」,「第二の関連画」以外の付加画をさらに付
加する構成をも排除しないとし,原告製品のセット画に含まれる都道府県
位置画は,都道府県の地図上の形状を一まとまりの地方単位で複数組み合
わせた画であり,原画の輪郭をその一部に含むことから,原画の特徴を抽
出して描かれたものということはでき,原告製品のセット画に都道府県位
置画が含まれることは,原告製品が本件発明の構成要件B1を充足すると
の判断を妨げるものではないと判断している。
しかし,本件明細書には,「第一の関連画」,「第二の関連画」という
2つの関連画の実施例が記載されているのみである。また,請求項には全
体がそれによって構成されることを意味する「~から成る」という文言が
用いられている。
また,本件明細書上,原判決が示す付加画として許容される「原画の特
徴を抽出して描かれた」画というのは,「記憶対象に対応する漫画」(【0
044】)である。そして,本件明細書上,漫画というのは第一の関連画
であることが想定されていて(【0019】,【0027】,【0028】),
第一の関連画に当てはまる具体的な画としては漫画以外には想定されて
いないところ,原告製品において,第一の関連画に当てはまる「漫画」に
対応するのは「イラスト画」であって,都道府県位置画は「漫画」に該当
しない。また,第一の関連画は「漫画,抽象画,原画と順を追って示す」
ことにより段階的に原画に近づける中での最初の画であって,原画の後に
表示される都道府県位置画はその最初の画としての機能も有しない。この
ように,原判決において都道府県位置画が「原画の特徴を抽出して描かれ
た」ものとして構成要件を充足するというのは,これが許容される場合を
示す本件明細書の記載にも反することになる。
イ 構成要件B1にいう第一の関連画と第二の関連画の関係は,第一の関連
画は漫画であり,第二の関連画は漫画から記憶対象である原画に近づくた
めの抽象画である。したがって,構成要件B1を充足する性質を持つ関連
画というのは,上記関連画の概念に当てはまる画のうち,「漫画及び漫画
から段階的に原画に移行する機能を有する抽象画」ということになる(【0
028】,【0029】)。
これに対し,原告製品における都道府県位置画

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。