事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成25(ネ)10070 |
| 判決日 | 2014-02-19 |
| 分類 | 知的財産 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 著作権法112条1項 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点及び当事者の主張 1 争点及び当事者の主張は,原判決「事実及び理由」欄の「第2 事案の概要」 の「2 争点」(原判決5頁8行目から13行目)及び「3 争点に関する当事者 の主張」(原判決5頁15行目から11頁10行目)に記載のとおりである。ただ し,控訴人は,本件書籍の各表のうち,表2.1,表3.2,表4.1,表5.1,表 6.1,表7.1,表8.1,表10.1,及び表11.1については,後記2のとおり 編集著作権のみを主張し,その他の著作権の主張はしない。 2 控訴人は,当審において,請求原因として(1)のとおり主張し,被控訴人らは (2)のとおり争った(当審主張)。 - 3 - (1) 控訴人 本件書籍は,その各素材の斬新性と,その各素材の選択及び配列に強い創意と個 性があり,全体として創作性,著作物性を有するものであり,編集著作物としての 構成を有する。 すなわち,本件書籍は,部品の機能と空間的な配置を考慮して各表の中で最適の 配列を行い,プラスチックについても必要に応じて分類し(例えば,①汎用プラス チック,②エンジニアリングプラスチック,③熱硬化性プラスチックなど),成形 方法を記している。したがって,本件書籍は,その素材の選択と配列において,自 動車メーカー及び部品メーカーの読者やユーザーが明快かつ明確に理解して自らの 研究開発・ビジネスを効果的・効率的に進めるためのヒントを受け止められるよう に,工夫されており,そこに控訴人の発想の独創性と個性が発揮されているから, 全体として編集著作物の構成を有する。 (2) 被控訴人ら ア 被控訴人Y1 控訴人は最適の配列を行ったと主張するが,具体的な事実の記述は全くなく,既 に公表されている他の著作者による表を引用しているにすぎないから,本件書籍の 各表は,編集著作物に該当しない。 イ 被控訴人リサーチ及び被控訴人出版 本件書籍の各表は,①素材の選択においては,当該モジュール・部位の部品を網 羅的に記述しているだけで特段の個性を認めることはできず,②配列については, 自動車業界において一般的に行われている配列と配置にすぎないし,③プラスチッ クについても,プラスチックにおける一般的な分類がなされ,例外的に,一般的分 類ができない最新技術について並列して項目を設けているにすぎず,④成形方法の 記載があることも,プラスチックの性質からすれば一般的に行われていることで, 何ら個性的ではない。 すなわち,本件書籍の各表における,自動車に採用されているプラスチックに関 - 4 - する事実の選択及び配列は,自動車産業の業界の者にとっては常識的なものである ばかりか,本件書籍の発行以前に発行された書籍に依拠するか,そこから引用され たものにすぎず,何らの創意工夫が表現されたものではない。したがって,本件書 籍の各
主文(判決文より)
本件控訴を棄却する。 控訴費用は控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。