審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成25(行ケ)10172
判決日2014-03-26
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法29条2項、特許法36条4項、特許法36条6項1号、特許法36条6項2号、特許法134条、特許法153条2項
当事者原告 株式会社JKスクラロースジャパン/被告 三栄源エフ・エフ・アイ株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,①訂正要件違反,②明
確性要件違反,③実施可能要件違反,④サポート要件違反,⑤進歩性の欠如,⑥手
続違背(特許法153条2項違反)である。
1 特許庁における手続の経緯
被告は,発明の名称を「渋味のマスキング方法」とする特許第3938968号
(本件特許。出願日:平成9年3月17日,登録日:平成19年4月6日)の特許
権者である(甲36)。
原告は,平成24年5月10日,本件特許について無効審判を請求した(無効2
012-800076号,甲38)。
被告は,平成24年7月31日,同月30日付け訂正請求書(甲37の1,2)
により訂正請求をした(本件訂正)。
特許庁は,平成25年5月16日,本件訂正を認めた上で,「本件審判の請求は,
成り立たない。」との審決をし,その謄本は,同月24日,原告に送達された。
2 本件発明の要旨
(1) 訂正前発明
本件訂正前の本件発明(訂正前発明)の要旨は,本件特許公報(甲36)の特許
請求の範囲の請求項1に記載された,下記のとおりである。
- 2 -
「【請求項1】 茶,紅茶及びコーヒーから選択される渋味を呈する飲料に,ス
クラロースを,該飲料の0.0012~0.003重量%用いることを特徴とする
渋味のマスキング方法。」
(2) 訂正発明
本件訂正後の本件発明(訂正発明)の要旨は,本件訂正請求書(甲37の1)に
添付した訂正明細書(甲37の2)の特許請求の範囲の請求項1に記載された,下
記のとおりである(下線部が訂正箇所)。
「【請求項1】 茶,紅茶及びコーヒーから選択される渋味を呈する飲料に,ス
クラロースを,該飲料の0.0012~0.003重量%の範囲であって,甘味を
呈さない量用いることを特徴とする渋味のマスキング方法。」
3 審判で主張された無効理由
審判で原告が主張した無効理由は,以下のとおりである。
(1) 訂正前発明について
訂正前発明は,特許法29条2項の規定に違反してなされたものであり,同法3
6条4項及び6項1号に規定された要件を満たしていない。
(2) 本件訂正について
本件訂正は,特許法134条の2第1項3号の要件に適合せず,同条5項で準用
する同法126条3項ないし5項の規定にも適合しないので,認められるものでは
ない。
(3) 無効理由1(進歩性の欠如)
本件訂正が仮に認められるとしても,訂正発明は,甲1~7に記載の発明に基づ
いて,その出願前に当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許
法29条2項の規定により特許を受けることができない。
(4) 無効理由2(実施可能要件違反)
本件訂正が仮に認められるとしても,訂正発明には,実施可能要件違反があり,
特許法36条4項に規定された要件を満たしていない。
- 3 -
(5) 無効理由3(サポート要件違反)
本件訂正が仮に認めら

主文(判決文より)

- 1 -
特許庁が無効2012-800076号事件について平成25年5月
16日にした審決を取り消す。
訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。