特許権侵害行為差止等請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成25(ネ)10114等
判決日2014-07-14
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文商標法38条1項、特許法102条1項
当事者控訴人 兼附帯被控訴人株式会社/被控訴人 兼附帯控訴人株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張
(1) 争点及び原審における当事者の主張
原判決の「事実及び理由」欄の第2,2及び3項記載のとおりである。
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(2) 当審における当事者の補充主張
ア 争点1(被告製品が本件発明の技術的範囲に属するか否か)について
(原告の主張)
(ア) 本件発明の「磁石部5を構成する磁石11の側縁角部12が前記凹
溝3の溝縁部4に略合致」(構成要件E)における略合致の方向は,水平方向のみを
指すのであり,垂直方向において「磁石11の側縁角部12」と「凹溝3の溝縁部
4」とが略合致すること,すなわち,水準器本体1の底面と磁石11とが略面一(つ
らいち。底面と磁石11とが同一平面上に存在すること)となることは要求してい
ない。なぜなら,本件発明の意図するところは,被測定物aに水準器本体1を揺動
不能に固定することであり,磁石11を被測定物aに当接させることではないとこ
ろ,磁石11が被測定物aに当接しなくても磁力の作用があれば水準器本体1を被
測定物aに揺動不能に固定できるものであるからである。
そうすると,本件発明の構成要件Eの「略合致」は,「磁石11の側縁角部12」
と「凹溝3の溝縁部4」とが水平方向のみで略合致することを意味するのであるか
ら,被告製品において,水平方向における「略合致」が充たされる以上,垂直方向
において,磁石が底面から没入していたとしても,この「略合致」を充足すること
になる。
なお,原判決が判示するとおり,本件明細書には,「略合致」が「水平方向」のみ
を意味するという積極的な記載はないが,本件発明の構成要件及び作用効果からす
れば,「略合致」が「水平方向」のみを意味することは明白である。本件明細書にお
ける「略合致」が「水平方向」のみを意味することを除外する記載もない。
(イ) 磁石が水準器本体の底面から没入している場合,磁石は底面と面一
ではないことはそのとおりであるが,「磁石部」とは磁石の作用する磁石周辺部分も
含む概念であることからすると,「磁石部」は底面と面一であるから,磁石部は被測
定物aに当接するといえる。「磁石の作用する部分」は「磁石及びその周辺部分」と
いう所定面積の領域を指すものとして充分観念できるものであるから,上記アの解
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釈は,本件明細書に沿うものである。
(ウ) 仮に,原判決のように「略合致」の方向について,水平方向のみな
らず,垂直方向をも意味することを前提とした場合であっても,底面からわずか1
mm 以下しか磁石が没入していない被告製品について「略合致」を充足すると解す
べきである。実際,触れてみても,面一と感じるくらい1mm 以下の没入はわずか
な没入量であり,高精度の測定装置ではないこの種の水準器においては,1mm 以
下の没入数値は考慮に値する数値ではない。

主文(判決文より)

1 原告の本件控訴を棄却する。
2 被告の本件附帯控訴に基づき原判決主文1,2項を次のとおり変更する。
(1) 被告は,原告に対し,金86万3544円及びこれに対する平成23
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年9月18日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
(2) 原告の主位的請求及びその余の予備的請求をいずれも棄却する。
3 訴訟費用(控訴費用,附帯控訴費用を含む。)は,第1,2審を通じて
これを13分し,その12を原告の,その余を被告の各負担とする。
4 この判決は,主文2項(1)に限り,仮に執行することができる。

出典

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