事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成26(行ケ)10121 |
| 判決日 | 2014-12-24 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 特許法36条4項1号、特許法36条6項2号 |
| 当事者 | 原告 有限会社伸興設備 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点は,①明確性要件(特許法36条6項2号)の充足の有無及び②実施 可能要件(特許法36条4項1号)の充足の有無である。 1 特許庁における手続の経緯 原告は,名称を「放射線低減方法及び放射線低減装置」とする発明につき,平成 24年4月27日に特許出願をしたが(特願2012-102332号,請求項の 数8),平成25年9月5日付けで拒絶理由が通知され,同年11月7日に手続補正 をしたが(本件補正),同年11月21日付けで拒絶査定を受けたので,平成26年 2月18日,拒絶査定不服審判請求をした(不服2014-3030号)。 特許庁は,平成26年3月31日,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審 決をし,その謄本は,同年4月15日に原告に送達された。 (甲3,5~7) 2 本願発明の要旨 本件補正後の本願の請求項1の発明(本願発明1)及び請求項5に係る発明(本 願発明5。本願発明1と本願発明5とを併せて「本願発明」という。)の特許請求の 範囲の記載は,次のとおりである。(甲1,5) 【請求項1】 磁気水処理装置の内部に磁石による磁力線が通った路を水が流れることで生成さ れる磁力還元水を,放射性物質と合わせることにより,当該放射性物質から放出さ れる放射線量を低減することを特徴とする放射線低減方法。 【請求項5】 - 2 - 磁気水処理装置が付設されて内部に磁石による磁力線が通った路を少なくとも一 部に有した循環路と, 前記循環路内の液を循環させるポンプと,を備え, 放射性物質を含有した水が前記循環路を循環することで,当該放射性物質から放 出される放射線量が低減することを可能にされた放射線低減装置。 なお,甲2(願書,明細書,特許請求の範囲及び図面)の【図1】と【符号の説明】を掲記 する。 3 審決の理由の要点 (1) 明確性要件について 本願発明は,いずれも,「放射性物質から放出される放射線量を低減する」との特 定事項(本件特定事項)を有するが,本件補正後の明細書及び図面(以下,まとめ て「本願明細書」という。)には,本件特定事項の具体的内容を示す記載はない。 本願明細書の実施例の記載(【0021】【0022】)によれば,本件特定事項は, 「放射性元素の付着した灰のような残留物から放出される総量としての放射線量」 を指すものと解することもできるが,そうすると,本件特定事項は,「放射性元素の 付着した灰のような残留物」を洗浄液で洗浄することによる除染を含む可能性もあ る。 - 3 - このように,本件特定事項が,放射性元素から放出される放射線量自体が低減さ れることを指すのか,放射性元素の付着した灰のような残留物から放出される総量 としての放射線量の低減を指すのか等,具体的にどのような内容を指すものなのか が,本願明細書の記載を参酌しても明らかでない。 さらに
主文(判決文より)
1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。