審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成26(行ケ)10069
判決日2015-01-20
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法29条2項

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,進歩性判断の当否である。
1 特許庁における手続の経緯
原告は,平成18年3月21日,発明の名称を「燃焼機関の作動パラメータ最適
化方法」とする国際特許出願をした(WO2006/100377,特表2008
-534838号。パリ条約による優先権主張:平成17年3月22日,フランス)
が,平成23年7月15日,拒絶査定を受け,同年11月28日,審判請求をした
(不服2011-25585号)。その後,原告は,平成25年9月5日付けで手続
補正をした(本件補正)。
特許庁は,平成25年11月13日,「本件審判の請求は,成り立たない。」との
審決をし,同審決謄本は,同月26日に原告に送達された。
2 本願発明の要旨
本件補正後の特許請求の範囲の請求項1に記載された発明(本願発明)は,以下
のとおりである(分説は,当裁判所が付した。)。
【請求項1】
「A:エンジンの燃料噴射,燃焼又は後処理からなる特定のエンジンの作動のた
めのパラメータ,規則又はマッピングを組み入れた電子又はデジタルシステム(1
- 2 -
2)によって駆動されるエンジンの作動を最適化する方法であって,該パラメータ
は,エンジンの温度,オイルの温度,及び冷却剤の温度を含む温度のうちの少なく
とも1つと,エンジンの速度と,大気圧および環境空気温度を含む外部パラメータ
とを含み,該マッピングは,記録された設定値を含み,本方法は,
B:充填システム(3),燃料タンク(2),ポンプ(5),燃料フィルタ(6),
及びエンジン燃料システム(4)を含むエンジン燃料回路(1)ならびに燃料タン
クへの戻り回路に配置される少なくとも1個の近赤外分光センサ(7)を用いて,
燃料を構成する炭化水素の分子構造を判定する近赤外分光分析工程を通じて,電磁
放射線及び燃料を構成する材料の間の相互作用を測定する工程と,
C:該分析結果に基づいて,エンジン噴射,燃焼及び後処理のパラメータ,規則
及びマッピングを選択又は変更する工程とを含むことを特徴とする方法。」
3 審決の理由の要点(争点と関係が薄い部分はフォントを小さく表記する。)
本願発明は,引用例(特表平8-501878号公報。甲1)記載の発明(引用
発明)並びに周知技術及び慣用技術に基づいて当業者が容易に発明できたものであ
るから,特許法29条2項により特許を受けることができない。
(1) 引用発明の認定
「エンジン管理装置によって駆動されるエンジンの作動を最適化する方法であっ
て,本方法は,
燃料ラインに配置される光学手段1,光学的結合手段2,インライン・ガソリン
セル3及び光検出器4からなる少なくとも1個の装置を用いて,燃料を構成する炭
化水素の近赤外分光分析を行う工程と,
該分析結果から得られた物理的特性データに基づいて,エンジン管理装置による
制御を行う工程と

主文(判決文より)

1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。
- 1 -
3 この判決に対する上告及び上告受理申立てのための付加期間を30日と定め
る。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。