特許権侵害差止請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成30(ネ)10034
判決日2022-03-14
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法100条1項、特許法102条1項、特許法102条2項、特許法102条3項
当事者控訴人 イーグル工業株式会社/被控訴人 株式会社テージーケー

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点
被告製品の本件発明の構成要件充足性(争点1)
ア 構成要件B6の充足性(争点1-1)
イ 構成要件Cの充足性(争点1-2)
均等論(争点2)
控訴人の損害額(争点3)
ア 特許法102条1項の規定による損害額(争点3-1)
イ 特許法102条2項の規定による損害額(争点3-2)
ウ 特許法102条3項の規定による損害額(争点3-3)
4 争点に関する当事者の主張
争点1(被告製品の本件発明の構成要件充足性)について
次のとおり、構成要件B6の充足性に関する当審における補充主張を追加
するほかは、原判決の「事実及び理由」中の第3の1に記載のとおりである
から、これを引用する。
【控訴人の補充主張】
原判決は、構成要件B6の「密封嵌合」とは、「ソレノイドの耐食性を向
上させる効果をもたらすように外部雰囲気の進入を抑制させる程度に、端部
材が取付孔に対してぴっちりと封をするように機械部品がはまり合う関係」
を意味すると解されるところ、Oリング(シール部材 )を外した被告製品
は、取付孔内部への水分の進入を抑制する効果があるとは認められないから、
構成要件B6の「該アッパープレートの外側で前記取付孔に密封嵌合して該
取付孔の開口部を塞ぐ耐食性材料による端部部材」に係る構成を有しない旨
判断したが、以下のとおり誤りである。
ア 構成要件B6の「密封嵌合」の意義について
構成要件B7の「外部雰囲気の進入を抑制するために前記取付孔と前
記端部部材との間に配置されるシール部材」が密封装置であることは、
その文言から明らかであるところ、構成要件B6の「前記取付孔に密封
嵌合して該取付孔の開口部を塞ぐ耐食部材による端部部材」についても、
「密封、「嵌合」、「取付孔の開口部を塞ぐ」との文言があることから、
「シール部材」とは別の1つの密封装置を構成しているということがで
きる。
そして、本件明細書には、「取付孔Haの内径寸法とヘッド部8の外
形寸法は、両者が嵌合した場合に密封性を発揮し得ると共に、かつ容易
に取り外しが行えるような嵌め合い寸法に設定されている。尚、Oリン
グ13は、ヘッド部8の密封嵌合を補助する目的で設けられている。」
(【0032】)、「…外部雰囲気(湿気や水などの流体等を含む)の
進入がヘッド部8と取付孔Haの嵌め合い及びOリング13により抑制
される…」(【0034】)との記載があることからすると、Oリング
13は、「補助する目的」であるがなくてもよいということを意味する
ものではなく、取付孔とヘッド部(端部部材)との嵌め合いによる外部
雰囲気の進入の抑制作用では足りないから、Oリング(シール部材)に
よって外部雰囲気の進入の抑制を補い助けること、すなわち、両者の抑
制は相互補完の関係にある。
このように、本件発明は、①ハウジング取付孔と端部部材との密

主文(判決文より)

1 被控訴人は、控訴人に対し、8920万円及びこれに対する平成31
年4月12日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 控訴人のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用はこれを20分し、その1を被控訴人の、その余を控訴人の
負担とする。
4 この判決は、第1項に限り、仮に執行することができる。
5 なお、原判決は、控訴人の請求の減縮(原審で求めていた訴えの取下
げ)により、失効している。

出典

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