特許権侵害差止等請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成26(ネ)10079
判決日2015-04-16
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法709条、特許法100条1項、特許法102条2項、特許法104条
当事者控訴人 株式会社コガネイ/被控訴人 SMC株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点(2)(ロ号製品の構成要件G~Jの充足性(文言侵害,均等
論))及び争点(3)(本件特許の無効理由の有無)について,当審における当事
者の主張を付加するほか,原判決の「事実及び理由」の第2の2記載のとおり
であるから,これを引用する。
〔当審における控訴人の主張〕
(1) 争点(2)(ロ号製品の構成要件G~Jの充足性(文言侵害,均等論))につ
いて
原判決は,ロ号製品の均等による特許権侵害の成否について,「本件発明は,
大気開放ポートがなく,真空破壊のための空気が出力ポートのみから着脱路
に流入し,かつ,出力ポートから供給される正圧空気が全て着脱路の吸着面
から排出される従来技術を前提に,ワークを迅速に離脱させるとともに吹き
飛ばしを防止して正確な位置決めをするという課題の解決のため,大気開放
ポートを設けてこれを着脱路及び出力ポートと連通させることにより,着脱
路が大気圧に達するまでは大気開放ポートからも空気を流入させてワークの
離脱を迅速にし,これが大気圧に達した後は正圧空気が大気開放ポートから
も流出するものとしてワークの吹き飛ばしを防止したものであり,この点の
構成が本件発明の課題解決のための本質的部分に当たると認められる。そう
すると,大気開放ポートがなくても排気口から大気の流入及び正圧空気の排
出が行われるエジェクタを備えた構成は,上記の前提を欠くものであり,本
件発明が解決すべき課題も存在しないことになるから,本件発明とは本質的
部分において相違すると解するのが相当である。」と認定した。
しかし,ロ号製品がその「排気口」によって,イ号製品の「大気開放ポー
ト」と同等の大気の流入と正圧空気の排出を行うことができるのであれば,
わざわざ,ロ号製品において,イ号製品と同じ「大気開放ポート」を設ける
必要はなく,上記判決の認定は不合理である。現に,被控訴人が作成するイ
号製品とロ号製品の性能を説明するパンフレット(甲5)には,ロ号製品に
も,イ号製品と同様の「大気開放口」の記載があり,「大気開放口」の作用に
よりイ号製品と同様の作用効果が得られる旨が理解できる。実際,ロ号製品
のように,エジェクタを用いたものにおいては,「排気口」から排出される空
気による騒音を低減するために,「マフラ」を流路ブロックに設けることが必
須となり,「マフラ」は,通気性を有する部材等により形成されているものの,
「排気口」から外部に排気される空気には大きな通気抵抗が加わることから,
「大気開放ポート」と同等の効果を奏することはなく,そのため,ロ号製品
においても,エジェクタに「排気口」が存在するにもかかわらず,わざわざ
「大気開放ポート」が設けられている。
したがって,「排気口」が本件発明の「大気開放ポート」と同等の作用効果
を有するものではないから,原判決の上記認定は

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。