審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成26(行ケ)10196
判決日2015-04-27
分類知的財産 / 商標
判決種別判決
判決文が挙げた条文商標法4条1項19号
当事者被告 株式会社龜屋陸奥

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,商標法4条1項19号該当性の有無である。
1 特許庁における手続の経緯
原告は,下記商標(以下「本件商標」という。)について,指定商品及び指定役務
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を,第30類「菓子,パン,穀物の加工品」として商標登録(出願日:平成24年
8月16日,登録査定日:同年11月27日,登録日:同年12月14日。登録第
5543850号。以下「本件商標登録」という。)を受けた商標権者である(甲2
7,36)。
【本件商標】
被告は,本件商標を色無地の上に白抜きにして表示した商標又は本件商標を白無
地の上にエンボス加工して表示した商標(以下,併せて「引用商標」という。)の使
用者であるところ,平成25年11月19日,特許庁に対し,無効審判の請求をし
た(無効2013-890081号。甲27)。
特許庁は,平成26年7月16日,「登録第5543850号の登録を無効とす
る。」との審決をし,その謄本は同月25日,原告に送達された。
2 審決の理由の要点
審決は,次のとおり,本件商標は,商標法4条1項19号に該当し,無効である
とした。
(1) 引用商標の周知性について
被告(請求人)は,1421年ころから京都において菓子の製造及び販売を行う
会社であり,1715年以降に「龜屋陸奥」の屋号を名乗りはじめ,昭和39年7
月,現在の「株式会社龜屋陸奥」(被告)となった。そして「松風」及び「西六條寺
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内松風」等の菓子は,「西本願寺ゆかりの銘菓」として,被告の代表的な菓子である
(以下,これらの菓子を総称して「松風」ということがある。)。
被告は,「松風」の包装紙等に本件商標と同一又は類似の引用商標を使用している
ところ,箱入り「松風」の包装紙(2種類),掛紙及び掛紙を留めるシールについて
は,平成元年から25年以上にわたり,内装袋については,平成11年から14年
以上にわたり,本件商標の指定商品及び類似する商品等について,異なる数量の商
品の大きさに合わせて使用している。これら包装材は,平成18年以降の7年間で,
毎年約8万枚以上使用されている。
そして,「松風」を販売する店舗は,大都市圏の有名百貨店に出店されており,少
なくとも,京都を中心とした一定の範囲においては,多くの需要者の目に触れる販
売がなされており,「松風」の包装材に表示された引用商標は,一定の周知性を有す
るに至っていたものと推測され,その状態は本件商標の登録査定時にも継続してい
たものと認められる。
(2) 本件商標の使用について
本件商標は,前記第2,1のとおりの構成よりなり,左向きの鶴のような鳥がく
ちばしに茎のある葉をくわえ,左右の羽を円形状に広げた図形であるところ,これ
は,被告の引用商標(本件商標を白抜きに表した表示又はエンボス加工した表示)
と非常に近似した構成よりなるものである。

主文(判決文より)

1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。