事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成26(行ケ)10229 |
| 判決日 | 2015-04-28 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 特許法36条4項、特許法126条2項、特許法134条、特許法181条2項 |
| 当事者 | 原告 日新産業株式会社/被告 大昭和精機株式会社 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点(実施可能要件の充足の有無)と関連のある部分のみを 掲記する。 (1) 乙第5方法 「日新産業株式会社代表Aがマーキュリーサプライシステム株式会社に連絡した 非磁性超鋼ボールの製造指示書」(甲35〔審判乙5〕,以下「乙5製造指示書」と いう。)に記載された製造方法(乙第5方法)は,次のとおりと一応認められる。 「 タングステンカーバイトの粉末94%とニッケルの粉末6%とを混合し, 金型内で1430℃に2時間保持して焼結し, 焼結炉の温度を制御し,焼結物のいくつかを1430℃から空冷で焼き入れし て,非磁性であれば,全ての焼結物を同じ条件で冷却し,焼結物を研磨し,測定 と検査に合格すれば受け入れ可能な製品とし, 非磁性でなければ,再び焼結炉の温度を制御し,焼結物のいくつかを1300℃ から空冷で焼き入れして,同じことを繰り返し, 以下,温度を1200℃,1100℃,1000℃に変更して同じことを繰り 返し, 1000℃から空冷で焼き入れしても非磁性でなかったときは,終了する。」 (2) 乙第5方法による製造可能性 ① 原告において本件訂正発明の実施品であると主張する「スタイラスST6× 29NMの球体」が,乙第5方法によって製造されたものかどうかは判然とせず, その透磁率の測定結果,成分分析の結果及び含有炭素量の分析結果から,乙第5方 法によって非磁性材である球体を製造できることが示されているとはいえない。 ② 約1000℃の高温域で非磁性になったニッケルを急冷して常温に戻すとい う乙第5方法によって,常温で非磁性のニッケルになるという現象が現実のもので あることを示す証拠はない。 ③ 乙5製造指示書を受け取ってからも5年近くの間,試行錯誤を重ねる必要が あったことは,乙第5方法を単に実行するだけでは非磁性超硬合金を製造すること - 5 -
主文(判決文より)
1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。