特許侵害差止等請求権不存在確認等請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成27(ネ)10055
判決日2015-09-29
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文不正競争防止法2条1項14号
当事者控訴人 特定非営利活動法人日本ビデオアルバム協会/被控訴人 株式会社CFTEC

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点(1))
- 3 -
1 控訴人
(1) 一般的な意義
ア 一般的に,「誤り訂正プログラム」は,通信,デジタルデータの分野で数
多く存在する。元々,誤り訂正の技術は,放送局における電送技術から派生し,D
VDの分野に発展したものであり,ディスクのキズやデータ欠損の訂正のためだけ
ではなく,周波数変調やデジタル放送,衛星通信,携帯電話などの広い範囲で使わ
れていた。したがって,「誤り訂正プログラム」が,キズやピットの破壊その他デー
タ欠損といった誤りを訂正するプログラムに限定して,解釈されなければならない
理由はない。
イ 本件出願日である平成16年10月29日当時,記録媒体の業界におい
て,「誤り訂正プログラム」という用語は使用されていない。したがって,当然に,
「誤り訂正プログラム」が,キズなどが入った場合に修復するプログラムを意味す
ると解することはできない。
(2) 本件明細書から読み取れる意義
ア 本件明細書【0028】の記載からすれば,本件特許における「誤り訂
正プログラム」とは,再生装置の訂正信号を作動させるきっかけの役割を持つプロ
グラムであり,再生装置側にあるキズやピット配置の異常などを修復させる訂正信
号を起動させるためのものである。
仮に,誤り訂正プログラムが,キズなどを復元又は修正するプログラムであると
すると,【0028】は,再生装置の(キズなどを復元又は修正するプログラムを起
動させる) 訂正信号が,当該記録媒体のキズなどを復元あるいは修正するプログラ
ム(誤り訂正プログラム)によって作動するということになる。これは,キズなど
を修復するプログラムが再生装置側と記録媒体側の2か所に出現し,コピーガード
効果を実現する上でキズなどを修復するという行為を重複して行うという不自然な
結果をもたらすことを意味するから,誤り訂正プログラムが,キズなどを復元又は
修正するプログラムであるとの解釈は,取り得ない。
- 4 -
イ 本件明細書【0020】には,記録媒体の記録面にキズなどが入った場
合に「動作する」誤り訂正ファイルなどが収納されている旨記載され,記録媒体の
記録面にキズなどが入った場合に「復元又は修正する」とは記載されていない。し
たがって,【0020】は,「誤り訂正プログラム」がキズなどを復元又は修正する
プログラムであることを意味するものではない。【0020】は,あくまでファイル
構成の概略を説明しているのであり,プログラムの内容を説明するものではない。
また,【0020】の記載は,誤り訂正プログラムが,記録媒体の記録面にキズが
入った場合に限定して動作するものであることを意味しない。読取不可領域がある
というDVD規格上の誤りも「誤り」に変わりないから,「誤り訂正プログラム」が,
記録面にキズなどの誤りが入った場合以外にも動

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。