審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成27(行ケ)10021
判決日2015-10-13
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法36条4項1号

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,実施可能要件及びサポート要件の充足の有無である。
1 特許庁における手続の経緯
原告は,平成18年(2006年)4月10日,名称を「ウイルス感染症および
その他の内科疾患を治療するための化合物,組成物および方法」とする発明につき,
特許出願(特願2008-505632号。特表2008-538354号。パリ
条約による優先権主張日 平成17年(2005年)4月8日,米国。甲1)をし,
平成23年9月14日付けで拒絶査定を受けた(甲2)ので,平成24年1月23
日付けで,これに対する不服審判請求をした(不服2012-1280号)。
原告は,平成25年12月12日付けで拒絶理由通知を受けた(甲4)ので,平
成26年6月11日付け手続補正書により特許請求の範囲を変更する手続補正をし
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た(以下「本件補正」といい,手続補正書を「本件補正書」(甲6)という。)が,
特許庁は,同年9月24日,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決をし,
その謄本は,同年10月7日,原告に送達された。
2 本願発明の要旨
本件補正後の請求項1に係る発明(以下「本願発明」という。)は,本件補正書(甲
6)に記載された以下のとおりのものである(なお,本願発明に係る公表特許公報
(甲1)を「本願明細書」という。)。
「【請求項1】
薬理学的に有効な量の下記の構造を有する化合物または医薬上許容可能されるそ
の塩(裁判所注:以下,下線部分を「HDP-CDV又はその塩」ともいう。)と,
少なくとも1つの免疫抑制剤とを含む,ウイルス感染を治療するための医薬組成物
であって,前記ウイルス感染は,アデノウイルス,オルソポックスウイルス,HI
V,B型肝炎ウイルス,C型肝炎ウイルス,サイトメガロウイルス,単純ヘルペス
ウイルス1型,単純ヘルペスウイルス2型又はパピローマウイルス感染である,医
薬組成物。
【化1】
」
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3 審決の理由の要点
本願明細書の発明の詳細な説明及び特許請求の範囲の記載は,特許法36条4項
1号及び同条6項1号に規定する要件を満たしていないから,本願は,同法49条
の規定により拒絶すべきものである。
(1) 実施可能要件について
ア 本願発明は,シドフォビルのプロドラッグであるHDP-CDV又は
その塩と「少なくとも1つの免疫抑制剤」とを含むウイルス感染を治療するための
医薬組成物に関するものであるところ,本願明細書の発明の詳細な説明には,本願
請求項に記載の「免疫抑制剤」が,シドフォビルのプロドラッグの生物学的利用能
の増強に有用である旨の一般的な記載(特に,【0016】~【0018】,【006
7】,【0068】を参照。)のほか,【0010】,【0070】には,免疫抑制剤の
一つであるシクロスポリンがP糖タンパク質の作用を阻害すること,【0011】

主文(判決文より)

1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。
3 この判決に対する上告及び上告受理申立てのための付加期間を30日
と定める。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。