審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成27(行ケ)10024
判決日2015-10-22
分類知的財産 / 実用新案
判決種別判決
当事者被告 有限会社公郷生命工学研究所

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,進歩性判断(相違点についての判断)の是非である。
- 1 -
1 特許庁における手続の経緯
(1) 本件考案
被告は,名称を「電子式低温加水分解装置」とする考案についての本件登録実用
新案(実用新案登録第3150628号)の実用新案権者である。
本件実用新案登録は,平成21年2月24日に出願した実願2009-1629
号に係るものであり,同年4月30日に設定登録(請求項の数1)がされた。(甲2
3)
(2) 無効審判請求
原告が平成26年4月28日付けで本件登録実用新案の請求項1に係る考案(本
件考案)について無効審判請求をしたところ(無効2014-400005号),特
許庁は,同年12月26日,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審決をし,
その謄本は,平成27年1月6日,原告に送達された。(甲24)
2 本件考案の要旨
本件考案(本件実用新案登録出願の願書に添付した明細書及び図面を併せて「本
件明細書」という。)に係る実用新案登録請求の範囲の記載は,次のとおりである。
(甲23)
「 鉄板などで作られた密閉容器のなかに攪拌装置と,密閉容器の底に多孔管と,
密閉容器中の空気を送風機で吸引して密閉容器の底に取付けた多孔管から送り込
める空気の循環装置と,その循環装置を介して電子化された空気を密閉容器に吹
き込む電子化装置と,密閉容器の上部から資材を投入するための投入蓋と,密閉
容器の底部から処理物を取り出すための取出蓋と,密閉容器から空気を排気する
ための排気管とを備えることを特徴とする電子式低温加水分解装置。」
3 審決の理由の要点
- 2 -
(1) 無効理由及び証拠方法
ア 無効理由1
甲1記載の反応器のオゾン供給手段に,周知・慣用技術である放電利用のオゾン
供給手段と甲2記載の発酵槽を適用して本件考案とすることは,当業者にとって,
きわめて容易である。
甲1 :特開2004-359530号公報
甲2 :特開2002-356391号公報
イ 無効理由2
甲2記載の空気循環装置に,甲3記載の電子化装置を設けて本件考案とすること
は,当業者にとって,きわめて容易である。
甲3 :登録実用新案第3133388号公報
(2) 無効理由1についての判断
ア 甲1考案
甲1には,次の考案(甲1考案)が記載されている(分説は,審決によるもので
あるが,項番号は,本判決で付した。なお,括弧書きで字句を補充した。)。
【A】両端で閉じられた横方向で長手の円筒状である反応器本体を有するバッチ式
反応器において,
【B】反応器本体には,
【B1】一方の端部の上方部分には原料の装入口と,
【B2】他端の下方部分には,撹拌の間,蓋によって閉じられる,分解生成物
の取出口と(が設けられ),
【C】反応器本体の内部には,
【C1】脱臭装置や,集塵装置等を設置してもよい通

主文(判決文より)

1 特許庁が無効2014-400005号事件について平成26年12
月16日にした審決を取り消す。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。