審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成26(行ケ)10202
判決日2016-01-27
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法29条1項1号、特許法29条2項、特許法36条4項1号、特許法36条6項1号
当事者原告 大阪ガスケミカル株式会社/被告 田岡化学工業株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点
は,①サポート要件違反(特許法36条6項1号)についての判断の当否,②実施
可能要件違反(同法36条4項1号)についての判断の当否,③進歩性(同法29
条2項)判断の当否,並びに,④新規性(同法29条1項,公然実施及び公知の有
無)判断の当否である。
1 特許庁における手続の経緯
被告は,名称を「フルオレン誘導体の結晶多形体およびその製造方法」とする発
明について,平成20年2月8日(本件出願日。優先権主張平成19年2月15日,
本件優先日),特許出願をし,平成20年6月20日,その特許権の設定登録(特許
第4140975号)を受けた(本件特許。甲1)。
原告が,平成25年2月20日に本件特許の無効審判請求(無効2013-80
0029号)をしたところ,特許庁は,平成26年7月25日,「本件審判の請求は,
成り立たない。」との審決をし,同審決謄本は,同年8月4日に原告に送達された。
2 本件発明の要旨
本件特許に係る発明(本件発明)の要旨は,以下のとおりである(甲1)。
【請求項1】
「ヘテロポリ酸の存在下,フルオレノンと2-フェノキシエタノールとを反応さ
せた後,得られた反応混合物から50℃未満で9,9-ビス(4-(2-ヒドロキ
シエトキシ)フェニル)フルオレンの析出を開始させることにより9,9-ビス(4
-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレンの粗精製物を得,次いで,純
度が85%以上の該粗精製物を芳香族炭化水素溶媒,ケトン溶媒およびエステル溶
媒からなる群から選ばれる少なくとも1つの溶媒に溶解させた後に50℃以上で9,
9-ビス(4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレンの析出を開始さ
せる9,9-ビス(4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレンの結晶
多形体の製造方法。」(本件発明1)
- 2 -
【請求項2】
「ヘテロポリ酸の存在下,フルオレノンと2-フェノキシエタノールとの反応が,
脱水条件下で行われる請求項1に記載の製造方法。」(本件発明2)
【請求項3】
「ヘテロポリ酸が,リン酸またはケイ酸と,バナジウム,モリブデンおよびタン
グステンから選ばれる少なくとも1つの元素の酸素酸イオンとから構成されるヘテ
ロポリ酸である請求項1~2に記載の製造方法。」(本件発明3)
【請求項4】
「ヘテロポリ酸が,ヘテロポリ酸無水物または予め脱水処理されたヘテロポリ酸
である請求項1~3に記載の製造方法。」(本件発明4)
【請求項5】
「溶媒が,芳香族炭化水素溶媒である請求項1~4に記載の製造方法。」(本件発
明5)
【請求項6】
「溶媒が,トルエンまたはキシレンである請求項1~4に記載の製造方法。」(本
件発明6)
【請求項7】
「示差走査熱分析による融解吸熱最大が160~166℃である9,9-ビス(4
-(2-ヒドロキシエトキシ

主文(判決文より)

1 特許庁が無効2013-800029号事件について平成26年7月25日
にした審決を取り消す。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。