商標権侵害行為差止等請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成27(ネ)10117
判決日2016-02-29
分類知的財産 / 商標
判決種別判決
判決文が挙げた条文商標法36条1項、民法709条

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点
(1) 本件商標と被告標章との類否
(2) 被告標章の商標的使用の有無
(3) 原告の損害額
(4) 被告標章の使用の差止め等の必要性の有無
3 当事者の主張
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当事者の主張は,下記(1)に当審における控訴人の新たな主張を,同(2)に当審に
おける被控訴人の反論をそれぞれ加えるほか,原判決の「事実及び理由」欄の第2,
3項記載のとおりである。
(1) 当審における控訴人の新たな主張
ア 争点(1)について
(ア) 武田製作所の倒産処理時の経緯
武田製作所の破産手続開始決定後,武田製作所が有していた本件商標権1,被告
商標権,本件商標1や被告登録商標の記載のある図面,並びに,「TKD」の記載
のある図面及び部品などの売却が行われることになった。その際,「TKD」の文
字は,売却対象となったあらゆる図面,部品などに含まれていたため,かかる図面
や部品を利用するに当たっては本件商標権1との関係が問題となり得ると考えられ
た。そこで,当時の破産管財人や売却の関係者の間で,「TKD」の使用に制限を
つけないことを条件として売却が進められた。また,控訴人が武田製作所から被告
商標権を購入する契約において,被告登録商標を株式会社昭和技研工業が図面を使
用して業務を行う際,同社について被告登録商標の無償使用が定められた(乙10
の第4条)。さらに,当時「TKD」の文字自体は,商標登録されていなかった。
上記の事情からすれば,本件商標1と「TKD」の文字が類似しているのであれ
ば,「TKD」の使用は本件商標権1を侵害することになるから,「TKD」に関し
て乙10の第4条同様の取決めをしたはずである。しかし,そのような取決めがな
かったのだから,当時の破産管財人や破産手続が係属していた裁判所(破産裁判所)
は,本件商標1と「TKD」の文字が類似していないとの判断を前提としていたこ
とになる。
(イ) 本件商標1は全体観察がなされるべきこと
結合商標の類否判断においては,「複数の構成部分を組み合わせた結合商標と解さ
れるものについて,商標の構成部分の一部を抽出し,この部分だけを他人の商標と
比較して商標そのものの類否を判断することは,その部分が取引者,需要者に対し
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商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場
合や,それ以外の部分から出所識別機能としての称呼,観念が生じないと認められ
る場合などを除き,許されないというべきである」(最2小平成20年9月8日判決・
裁判集民事228号561頁(平成20年最判)参照。)とされ,あくまで全体観察
が原則とされている。分離観察は,①その部分が取引者,需要者に対し商品又は役
務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合,②それ
以外の部分から出所識別標識としての

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。