事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成27(行ケ)10165 |
| 判決日 | 2016-03-23 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 特許法29条2項 |
この事件の代理人
- 平瀬知明(被告代理人)
争点(判決文より)
争点は,進歩性判断(相違点の判断)の誤りの有無である。 - 1 - 1 特許庁における手続の経緯 原告は,名称を「5角柱体状の首筋周りストレッチ枕」とする発明につき,平成 20年10月31日に特許出願(本願。特願2008-280947号,特開20 10-104643号,請求項の数1)をし,平成25年6月19日付けで拒絶理 由通知を受け,平成26年2月21日付けで拒絶査定を受けた。(甲1) 原告は,平成26年6月15日,拒絶査定不服審判請求(不服2014-112 86号)をした。 特許庁は,平成27年6月16日,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審 決をし,その謄本は,同年7月23日,原告に送達された。 2 本願発明の要旨 本願の請求項1に係る発明(本願発明)は,次のとおりである(以下,本願の明 細書及び図面を「本願明細書」という。)。(甲1) 「 発泡プラスチック等弾力性のある材料で作られた5角柱体状の首筋周りストレ ッチ枕」 3 審決の理由の要点 (1) 引用発明の認定 特開2003-102607号公報(甲2,引用例)には,次の発明(引用発明) が記載されている。 「 適度な弾性を有するウレタンフォームや発泡スチロール若しくはゴムなどの弾 性体で作られた,多角形状の外周面をもつ転がし容易な形状の,容易に転がして 首筋の任意な好みの部位にその円頂部を宛がう転がり枕」 (2) 一致点の認定 本願発明と引用発明とを対比すると,次の点で一致する。 「 発泡プラスチック等弾力性のある材料で作られた多角柱体状の首筋周り枕」 - 2 - (3) 相違点の認定 本願発明と引用発明とを対比すると,次の点が相違する。 ア 相違点1 本願発明が「首筋周りストレッチ枕」であるのに対し,引用発明では,「容易に転 がして首筋の任意な好みの部位にその円頂部を宛がう転がり枕」である点。 イ 相違点2 本願発明が「5角柱体状」であるのに対し,引用発明では,「多角形状の外周面を もつ転がし容易な形状」であるものの,「5角柱体状」かは明らかではない点。 (4) 相違点の判断 ア 相違点1 ① 引用例の記載(【0010】)によれば,引用発明の転がり枕を首筋伸ばしの 用途に用いることが示唆されている。 ② 首筋周りのストレッチ器具ないし枕は,従来周知の技術事項である。 ③ 本願明細書の記載(【0013】【図9】)に照らせば,本願発明のストレッチ 枕は,転がり枕としての使用態様も予定されているといえる。 ④ そうすると,引用発明において,転がり枕を首筋伸ばしの用途として用いる ために,首筋周りストレッチ枕として構成することは,当業者が容易に想到し得た。 イ 相違点2 ① 一般に,枕の断面形状を5角形とすることは,従来周知の技術事項である。 ② 引用発明の転がり枕は,多角形状の外周面を持つ転がし
主文(判決文より)
1 特許庁が不服2014-11286号事件について平成27年6月1 6日にした審決を取り消す。 2 訴訟費用は被告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。