審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成27(行ケ)10054
判決日2016-03-30
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法29条2項、特許法123条1項2号
当事者原告 東和薬品株式会社/被告 メルク・シャープ・アンド・ドーム・コーポレーション

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,進歩
性判断の当否(顕著な効果についての判断誤りの有無)である。
1 特許庁における手続の経緯
被告は,平成7年1月26日に国際出願され(特願平7-520074号。平成
6年1月27日優先権主張(米国)),平成15年10月10日に特許権の設定登録
がなされた特許(本件特許。特許第3480736号。発明の名称「気道流路およ
び肺疾患の処置のためのモメタゾンフロエートの使用」)の特許権者である(甲21)。
原告は,平成26年3月31日,本件特許について無効審判請求をしたところ(無
効2014-800055号),特許庁は,平成27年2月3日,「本件審判の請求
は,成り立たない。」との審決をし,同審決謄本は,同月13日に原告に送達された。
2 本件発明の要旨
本件特許の特許請求の範囲請求項1ないし3に記載された発明(本件発明)の要
旨は,次のとおりである(以下,請求項の番号に応じて,例えば「本件発明1」な
どと表記し,請求項1~3全てを指す場合は,単に「本件発明」と表記する。)。
【請求項1】モメタゾンフロエートの水性懸濁液を含有する薬剤であって,1日
1回鼻腔内に投与される,アレルギー性または季節性アレルギー性鼻炎の治療のた
めの薬剤。
【請求項2】前記1日1回の投与量が25~1000マイクログラムである,請
- 2 -
求項1に記載の薬剤。
【請求項3】前記薬剤が,季節性アレルギー性鼻炎を処置するためのものである,
請求項1または2に記載の薬剤。
3 審決の理由の要旨(争点と関係の薄い部分はフォントを小さく表記する。)
審決は,本件発明1の構成については容易想到であると判断したが,その効果が
顕著で当業者が予測困難なものであったとして,本件発明の進歩性を肯定した。審
決の理由の要旨は,以下のとおりである。
(1) 原告の主張した無効理由の要旨
本件発明は,以下の甲1~6に記載された発明(甲1発明~甲6発明)に基づい
て当業者が容易に発明をすることができたものであるから,特許法29条2項によ
り特許を受けることができないものであり,特許法123条1項2号により無効と
すべきものである。
甲1:Wang C-J. 他,Journal of Pharmaceutical & Biomedical Analysis,10
巻 7 号,1992 年,473~479 頁
甲2:特表平5-506667号公報
甲3:Bryson,H.M. 他,Drugs,43 巻 5 号,1992 年,760~775 頁
甲4:Ross,J.R.M. 他,Current Medical Research and Opinion,12 巻 8 号,
1991 年,507~515 頁
甲5:Storms,W. 他,Annals of Allergy,66 巻,1991 年,329~334 

主文(判決文より)

1 特許庁が無効2014-800055号事件について平成27年2月3日に
した審決を取り消す。
2 訴訟費用は被告の負担とする。
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3 この判決に対する上告及び上告受理申立てのための付加期間を30日と定め
る。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。