事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成27(ネ)10042 |
| 判決日 | 2016-06-29 |
| 分類 | 知的財産 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法709条、著作権法112条1項 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点(1)のうち,シークエンスの翻案について (控訴人) (1) ストーリーとは,一般的に「小説・脚本・映画などの筋又は筋書」であり, 筋とは「話の骨組み・しくみ」である。「話の骨組み」とは,登場人物に関する個々 の行動や出来事を複数組み合わせて,1つの流れとして捉えることである。複数の 出来事の組合せがストーリーであるためには,個々の出来事に5つのW(誰が,い つ,どこで,何を,なぜ)が備わっていることが必要である。控訴人が主張する「原 告各小説の各シークエンスを構成する各出来事」は,いずれも5つのWを備えた表 現であるから,「原告各小説のシークエンスのストーリー」は,ストーリーの要件を 満たすものである。したがって,これは,「思想,アイデア,事実にすぎない」とは いえない。 (2) ストーリーが作られるためには,そのストーリーの主題(テーマ)に沿っ て,その主題にふさわしい題材(素材)が選ばれ,調整される。こうして選択され, 調整された題材(素材)が,ストーリーの要素である。例えば,原告小説1-2- 1のシークエンスであれば,このシークエンスのストーリーの主題は「田沼が家治 の日光社参実現に深くかかわった」であるので,この主題に沿って,この主題にふ さわしい題材(素材)が選ばれ,調整される。こうして選択され,調整された題材 (素材)が,このシークエンスのストーリーの要素となるのである。 (3) 控訴人は,シークエンスのストーリーの要素として「登場人物の出来事」 について主張しているが,これを,ストーリーの要素から切り離して,個々に控訴 人の創作であると主張するものではない。ストーリーを構成する個々の出来事の選 択とその配列の仕方に創作性があると主張するものである。 (4) 物語一般におけるストーリーのスタイルには,①直線的ストーリー(単純 - 5 -
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。