事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成27(ネ)10067 |
| 判決日 | 2016-09-28 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
本件の争点は,原判決の「事実及び理由」欄の第2,2に記載のとおりである。 3 当事者の主張 当事者の主張は,以下に(1)控訴人の控訴理由とそれに対する被控訴人の反論,及 - 2 - び,(2)当審における当事者の補充主張を加えるほか,原判決の「事実及び理由」欄 の第3に記載のとおりである。 (1) 控訴理由及び反論 (控訴人の控訴理由) ア 原判決の誤り 原判決は,争点(2)(被告各製品は本件発明と均等なものとしてその技術的範囲に 属するか)につき,均等の第4要件の充足性のみを判断し,かつ,本件特許の原出 願時において,乙1発明に乙4発明を適用することで,被告各製品を容易推考であ ったとして,被告各製品が本件発明の技術的範囲に属することを否定した。 しかし,原判決は,被告各製品と乙1発明の相違点の認定を誤り,乙1発明と乙 4発明との組合せ容易性に関する判断を誤った。 イ 「化粧水」と「化粧料」との相違 (ア) 乙1発明の「化粧料」は「化粧水」ではないから,被告各製品が炭酸 混合「化粧水」を吹き付けるのに対し,乙1発明が「化粧料」を吹き付ける点も, 相違点として認定されるべきである。 (イ) 一般に「化粧水」は,皮膚に付着したまま浸透して行き,顔肌に保湿 効果を持たせ,顔肌に柔軟性,ハリ・ツヤを持たせるもので,肌環境を整えたり, 美肌効果を指向するものであり,肌色を整えたり色を付与するためのメイクアップ のためのものではない。これに対して,「化粧料」は,主として顔や爪などの身体の 部分に塗布して,色彩を施すことにより,魅力的な美貌を作るために用いる化粧品 である。「化粧水」と「化粧料」は,意味,使用目的,組成,使用態様,固化の有無 などで全く異なるものである。 (ウ) 乙1発明の解決しようとする課題の記載からすれば,乙1発明の「化 粧料」に「化粧水」は含まれない。 すなわち,「化粧料の塗布にパフ,ブラシ,筆等の化粧道具を用いると,皮膚を摩 擦して刺激を与え,また,化粧道具が皮膚と化粧料を往復することによって化粧料 - 3 - に雑菌が付着することがある。」という課題に関しては,化粧水は,使い捨てのコッ トン又は手で肌に使用されるので,雑菌の汚染の問題は生じない。 また,「全身又は広い面積に化粧料を塗布する場合,従来の化粧道具を用いると, 非常に多くの手間が掛かる。」という課題に関しては,従来の化粧道具とは「パフ, ブラシ,筆等」を指すから,化粧水はその対象とされていない。化粧水は,全身に 塗布するものではなく,顔肌やせいぜい腕に使用されるものであるから,非常に多 くの手間が掛かるといった問題点を欠いている。 (エ) 乙1発明の作用効果の記載からしても,乙1発明の「化粧料」に「化 粧水」は含まれない。 すなわち,「皮膚を摩擦して刺激を与えることがなく,化粧料に雑
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 - 1 - 2 控訴費用は,控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。