審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号平成27(行ケ)10263
判決日2016-10-12
分類知的財産 / 特許
判決種別判決

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は,①進歩性判断(相違点の判断)の誤りの有無,②実施可能要件の判断の誤
りの有無である。
1 特許庁における手続の経緯
原告は,名称を「全体に継ぎ目がない構造の卓球ボール」とする発明につき,平
成22年3月24日を国際出願日(本願出願日)として,特許出願をしたが(本願。
特願2011-548522号,パリ条約に基づく優先権主張,優先日・平成21
年3月31日,優先権主張国・中国),平成26年3月28日付けで拒絶査定を受け
たので,同年7月29日,拒絶査定不服審判請求をし(不服2014-14780
号),平成27年7月8日付けで特許請求の範囲を補正する手続補正をした(本件補
正。請求項の数3。甲7)。
特許庁は,平成27年8月17日,「本件審判の請求は,成り立たない。」との審
決をし,その謄本は,同年9月1日,原告に送達された。
2 本願発明の要旨
本件補正後の特許請求の範囲の請求項1記載の発明(本願発明)は,次のとおり
である(甲7)。
「【請求項1】
卓球ボールの製造原料を卓球ボールの大きさと一致する球形型に加えて型を閉
じ,この球形型を回転成形機に装着し,回転成形機の二つの回転軸の軸線もこの
型の球形キャビティの球心を通り,且つ二つの回転軸の軸線が互いに垂直となる
ようにし,
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球形型を同時に上述の二つの回転軸の周りを回転させ,回転速度の範囲を20
rpm-3000rpmに制御することによって,型に流動可能な原料が遠心力
と自身重力の作用で型のキャビティ内壁に付着され,球殻になり,
球形型が回転状態を維持する状態では,原料が固化してから球殻になり,型を
開き,離型して球殻を取り出す工程を包含し,
前記卓球ボールは,一次成形の中空密封球殻であって,且つ連続的な内表面を
有しており,
前記卓球ボールの球殻の殻体に如何なる再加工の接合継ぎ目も有しなく,球殻
の内表面に見える接合継ぎ目がなく,
前記卓球ボールの球殻が基本的に統一的な肉厚を有し,且つ球殻の肉厚の誤差
が0.04mm以下であることを特徴とする卓球ボールの製造方法。」
3 審決の理由の要点
(1) 進歩性欠如
ア 引用発明の認定
実願昭62-121706号(実開昭64-27210号)のマイクロフィルム
(引用例1。甲1)には,次の発明(引用発明1)が記載されている。
「 内周面を球面に形成した金型15を第1の軸芯P1周りで駆動回転自在にホル
ダー8,9に保持するとともに,前記ホルダーを前記第1の軸芯P1に直交する
第2の軸芯P2周りで駆動回転自在に支持台1に取り付けてある球状体製造装置
を用いる合成樹脂製のボールの製造方法であって,
金型15を構成する一方の半割り部材15aを下方に位置させた状態で他方の
半割り部材15bを開き,そこに,固化後に弾性を発現する合成樹脂の液の所定
量を注入し

主文(判決文より)

1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。
3 この判決に対する上告及び上告受理申立てのための付加期間を30日
と定める。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。