特許権侵害損害賠償

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号令和4(ネ)10031
判決日2023-02-28
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法102条3項
当事者控訴人 株式会社DAPリアライズ被控訴人シャープ株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点」及び「争点に関する当事者の主張」は、原判決3
頁2行目の「審決を受けた」を「審決をした」に改め、18行目末尾に改行
して以下のとおり加え、後記3のとおり争点1についての当審における当事
者の補充主張を加えるほか、原判決の「事実及び理由」欄の第2の2及び3
並びに第3に記載するとおりであるから、これを引用する。
「これに対し、被控訴人は、審決取消訴訟を提起したところ(知的財産高等
裁判所令和3年(行ケ)第10139号)、同裁判所は、令和4年12月1
9日、請求棄却の判決をした。」
3 当審における当事者の補充主張(争点1について)
⑴ 控訴人の主張
ア 原判決は、構成要件D及びHにいう「単一のVRAM」について、「デ
ィスプレイパネルの画面解像度より大きい解像度を有する画像のビットマ
ップデータ」の全体を記憶することが可能なものと解しており、これは、
「単一のVRAM」が画面の1フレーム分をまるごとバッファリングする
(処理速度や転送速度の差を補うために一時的に蓄える)フレームバッフ
ァであると解したものである。
しかし、インターネット百科事典「Wikipedia」の「VRA
- 2 -
M」の項(甲34)によれば、「VRAM」には、画面の1フレーム分に
満たない、1つ又は複数の走査線を保持するラインバッファも含まれる。
ラインバッファであっても、画面の1フレーム分に満たない 1 つ又は複
数の走査線を、複数回に分けて書き込み・読み出しをすることによって、
外部ディスプレイ手段に表示するための内部ディスプレイパネルの画面解
像度より大きい解像度を有する画像のビットマップデータの書き込み/読
み出しを実現することが可能である。
イ 原判決は、その解釈の根拠として、本件明細書の【0115】、【01
17】及び【0127】を挙げているが、これらは、実施例に関するもの
にすぎず、「単一のVRAM」がフレームバッファである実施例を説明し
ていると解釈できなくはないとしても、「単一のVRAM」という用語の
意義がフレームバッファであることを裏付けるものではない。
⑵ 被控訴人の主張
ア 特許請求の範囲の技術的意義が一見して明らかでない場合は、明細書
の発明の詳細な説明の記載も参酌して解釈すべきであるところ、この場
合において、発明の詳細な説明の記載のうち、実施例に関するものを排
除する理由はない。
イ 控訴人提出の甲第34号証の記載を見ても、「VRAM」の用語は多
義的であり、特許請求の範囲から一義的に理解することはできないから、
本件明細書の発明の詳細な説明の記載が参酌されるべきであるところ、
本件明細書の【0115】、【0117】、【0125】及び【012
7】は、「VRAM」がフレームバッファであることと整合する記載で
ある。したがって、原判決の判断に誤りはな

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。