出願却下処分取消請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号令和6(行コ)10006
判決日2025-01-30
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法184条

この事件の代理人

争点(判決文より)

本件の争点の一つであ
る。)。
第1 控訴の趣旨
1 原判決を取り消す。
2 特許庁長官が特願2020-543051号について令和3年10月13日
付けでした出願却下の処分を取り消す。
第2 事案の概要
原告は、本件出願をした上、本件出願に係る国内手続において、特許庁長官に
対し、本件国内書面を提出した。特許庁長官は、原告に対し、国内書面に発明者
の氏名として自然人の氏名を記載するよう補正を命じたが、原告がこれに従った
補正をしなかったため、本件処分をした。
本件は、原告が被告に対し、特許法にいう「発明」はAI発明を含むものであ
り、AI発明に係る特許出願の手続において発明者の氏名は必要的記載事項では
ないから、本件処分は違法である旨主張して、その取消しを求める事案である。
原審は、特許法に規定する「発明者」は自然人に限られると解するのが相当で
あるから、国内書面に「発明者の氏名及び住所又は居所」を記載するよう定める
特許法184条の5第1項2号の規定にかかわらず、原告が発明者の氏名を記載
しなかったことにつき、特許庁長官が同条2項3号に基づき補正を命じた上、同
条3項の規定に基づき本件処分をしたことは適法であるとして、原告の請求を棄
却したところ、原告がこれを不服として控訴した。
1 関連法令の定め
別紙「関連法令の定め」のとおり
2 前提事実(争いのない事実、証拠及び弁論の全趣旨により容易に認められる
事実)
⑴ 原告は、令和元(2019)年9月17日、特許協力条約に基づき、発明
の名称を「フードコンテナ並びに注意を喚起し誘引する装置及び方法」(注
:明細書の翻訳文(甲1の3)による。)とする発明について、世界知的所
有権機関の国際事務局を受理官庁として、外国語(英語)により本件出願
(PCT/IB2019/057809)をした。本件出願は、同条約4条
⑴(ⅱ)の指定国に日本を含むものであり、特許法184条の3第1項の規定
により、同日にされた特許出願とみなされた(甲1の3、甲8の2)。
⑵ 原告は、令和2年8月5日、特許庁長官に対し、本件出願(特願2020
-543051)に係る国内手続として、本件国内書面及び特許法184条
の4第1項所定の明細書、請求の範囲、図面及び要約の日本語による翻訳文
を提出した。その際、原告は、本件国内書面における【発明者】の【氏名】
欄(特許法施行規則・様式第53参照)に、「ダバス、本発明を自律的に発
明した人工知能」と記載するとともに、「本出願に係る発明は、人工知能
(AI)によって自律的になされたものであり、発明者として、『ダバス、
本発明を自律的に発明した人工知能』と明記しております。」と記載した上
申書を提出した(甲1の1~9)。
⑶ 特許庁長官は、令和3年7月30日、原告に対し、国内書面には発明者の
氏名を記載し

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。
3 控訴人のために、この判決に対する上告及び上告受理申立てのための付
加期間を30日と定める。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。