発信者情報開示請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号令和4(ネ)10104
判決日2023-04-17
分類知的財産 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律5条1項、著作権法32条1項
当事者控訴人 A被控訴人楽天モバイル株式会社

この事件の代理人

  • 亀田治男(被控訴人代理人)/東京弁護士会

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張
前提事実、争点及び争点に関する当事者の主張は、原判決5頁2行目ないし
3行目の「人々に」を「人々の」に改め、後記3のとおり当審における補充主
張を付加するほかは、原判決「事実及び理由」の第2の1及び2並びに第3(原
判決1頁26行目ないし5頁18行目)に記載のとおりであるから、これを引
用する。
3 当審における補充主張(争点2に関する主張)
〔控訴人の主張〕
以下のとおり、本件ツイートにおける原告ツイートの引用は、適法なものと
はいえない。
⑴ 主従関係について
本件ツイートの本文部分と本件添付画像部分とを比較しても、前者が質、
量的に主であることが明らかとはいえないし、それぞれの内容をみても、両
者の主従関係を判断することはできない。また、本件ツイートの本文部分よ
りも本件添付画像部分の方が文章の量が多いことからすれば、前者が主で後
者が従であるとはいえない。
⑵ 引用の必要性について
ツイッターにおいて、他のツイートを引用したいのであれば、ツイッター
社により推奨されている引用リツイートをするか、当該ツイートに係るUR
Lを記載すればよいのであって、全文を複写したスクリーンショットを添付
する必要性はない。また、本件ツイートは、原告ツイートの前半部分につい
ては触れているものの、後半部分については触れていないことからすれば、
原告ツイートの全文を引用する必要性はなかったといえる。
⑶ 一般的に行われている行為ではないこと
他のツイートのスクリーンショットを添付したツイートがされるのは、画
像同士を比較しようとする場合か、一定のユーザーを執拗に批判、非難する
ような場合に限られており、ほとんどのユーザーはこのようなツイートをし
ていない。また、スクリーンショットを用いて他のツイートが引用された場
合には、引用リツイートがされた場合とは異なり、引用元に何らの通知もさ
れないため、ツイートを引用された者が引用の事実を知ることができない上、
通知がされないことを利用して執拗に批判、非難がされる例が多い。
このように、ツイッターにおいて、他のツイートのスクリーンショットを
添付して引用する方法は、社会通念上許容されるものではなく、一般的には
行われていない。また、被控訴人は、上記のような方法を用いたツイートが
多くの利用者によってされていることについて、何らの立証もしていない。
⑷ 本件規定に反する行為であること
本件規定の内容によれば、他のツイートのスクリーンショットを添付した
ツイートをすることは、本件規定に違反するものと考えるのが普通である。
また、ツイッターにおいては、少なくとも著作権に基づく削除等の規制等は
存在しないのであるから、上記のような方法を用いたツイートについて、削
除等の規制がされていないことを理由として公

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。