損害賠償請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号令和4(ネ)10077
判決日2023-04-19
分類知的財産 / 著作
判決種別判決
当事者控訴人 X被控訴人株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張
前提事実、争点及び争点に関する当事者の主張は、後記3のとおり当審にお
ける補充主張を付加するほかは、原判決「事実及び理由」の第2の2及び3並
びに第3(原判決2頁7行目ないし12頁9行目)に記載のとおりであるから、
これを引用する。
3 当審における補充主張
〔控訴人の主張〕
⑴ 本件記事の掲載は、長年にわたって控訴人及び同人が経営する会社に対し
て嫌がらせ行為を続けている者が被控訴人の記者と手を組んで行った誹謗中
傷行為であり、中立的な報道ではない。
⑵ Aは、同人の息子外1名と共に控訴人が経営する会社を訪れたと供述して
いるが、Aは来社しておらず、虚偽の供述である。このことは、乙5の1の
音声ファイルにAの声が録音されていないことや、Aの息子が机をひっくり
返すなどして暴れた様子を撮影した動画及び静止画が存在することなどから
も明らかである。
⑶ Aは、控訴人から本件写真を交付されたと供述しているが、控訴人がAに
本件写真を交付した事実はなく、虚偽の供述である。原判決別紙写真目録写
真1、3及び4の各写真は、控訴人のデジタルカメラ又はスマートフォンで
撮影されたものであり、写真として現像されたことはないので、交付などで
きるわけがない。また、同目録写真2の写真は、古いポラロイド写真であり、
控訴人が経営する会社が乗っ取られた際に持ち出された可能性が高い。
〔被控訴人の主張〕
⑴ 控訴人の主張⑴に対し
本件記事は、社会的地位を有していた控訴人が社会的に強い非難の対象と
される行為をしたという社会的関心の高い事実を報じたものであり、公益を
図る目的で掲載されたものである。また、被控訴人は、本件記事の作成に当
たって、控訴人への出資者であるA本人に取材し、Aから提供された客観的
資料及び取材結果を照合して、その信用性及び正確性を吟味した上で記事を
作成した。
このような本件記事の掲載目的や作成経過等に照らすと、本件記事が正当
な目的の下に行われた公正な報道であることは明らかである。
⑵ 控訴人の主張⑵に対し
Aの供述は、同人が現に体験した事実について述べたものであり、その内
容は自然かつ合理的である上、客観的証拠とも符合しており、信用性を否定
すべき事情は存しない。また、そもそも、Aが同席していたか否かにより、
乙5の1の音声記録における控訴人の発言の存否や意味内容が左右されるも
のではない。
⑶ 控訴人の主張⑶に対し
本件写真を控訴人から交付されたとするAの供述の信用性を否定すべき
事情や、Aが本件写真を盗んだと認められるような事情は存しない。

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。