事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和5(ネ)10001等 |
| 判決日 | 2023-07-13 |
| 分類 | 知的財産 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法709条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点(1)(引用の抗弁の成否)について (1) 他人の著作物を引用して利用することが許されるためには、引用して利用 する方法や態様が公正な慣行に合致したものであり、かつ、引用の目的との関係で 正当な範囲内、すなわち、社会通念に照らして合理的な範囲内のものであることが 必要である(法32条1項後段)。 - 4 - (2) これを本件についてみるに、証拠(甲2の1ないし7、甲7の1ないし7、 甲8の1ないし7)によると、本件動画1ないし7は、三十数分ないし五十数分の 動画であるところ、本件記事1ないし7は、いずれも30枚ないし70枚程度の本 件静止画を用い、これらをそれぞれ本件動画1ないし7における時系列に従って貼 り付けた上、各静止画の間に、直後の静止画に対応する本件動画1ないし7の内容 を1行ないし数行でまとめた要約を記載し、最後に、動画閲覧者のコメント及び本 件動画1ないし7に対する控訴人の概括的な感想ないし批評を記載したものである と認められる。そうすると、本件記事1ないし7については、本件動画1ないし7 に対する控訴人の感想ないし批評を述べる目的で本件動画1ないし7を引用したと いう側面を有することは否定できないものの、30枚ないし70枚程度にも及ぶ本 件静止画の貼付けは、各静止画の間に記載された要約ともあいまって、本件記事1 ないし7の閲覧者において、本件記事1ないし7の内容を見ただけで三十数分ない し五十数分の本件動画1ないし7の全体をほぼ把握できるようにするものであると いえ、本件記事1ないし7における本件動画1ないし7の引用の方法ないし態様は、 本件動画1ないし7に対する控訴人の感想ないし批評を述べるとの目的との関係で、 社会通念上合理的な範囲内のものであるということはできない。 (3) また、証拠(甲2の8、甲7の8、甲8の8)によると、本件動画8は、 四十数分程度の動画であるところ、本件記事8は、冒頭部分で、本件動画8の出演 者(「虎」と呼ばれる投資家に対して投資を依頼する「志願者」と呼ばれる者)の 属性、同出演者と被控訴人代表者との関係等を紹介した上、これらに関して本件動 画8に係る静止画3枚を貼り付け、次いで、本件動画8の終盤部分に関して本件記 事1ないし7と同様の記載及び静止画4枚の貼付けをし、最後に、本件動画8に対 する控訴人の概括的な感想ないし批評を記載したものであると認められる。そうす ると、本件記事8についても、本件動画8に対する控訴人の感想ないし批評を述べ る目的で本件動画8を引用したという側面を有することは否定できないものの、少 なくとも同出演者の属性、同出演者と被控訴人代表者との関係等に係る静止画の貼 - 5 -
主文(判決文より)
1 本件控訴に基づき、原判決を次のとおり変更する。 (1) 控訴人は、被控訴人に対し、192万4405円及びこれに対す る令和2年5月11日から支払済みまで年3%の割合による金員を 支払え。 (2) 被控訴人のその余の請求を棄却する。 2 本件附帯控訴を棄却する。 3 訴訟費用は、第1、2審を通じてこれを5分し、その1を控訴人の負 担とし、その余を被控訴人の負担とする。 4 この判決は、第1項(1)に限り、仮に執行することができる。
出典
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