事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和5(ネ)10032 |
| 判決日 | 2023-10-05 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法709条、特許法100条1項、特許法106条 |
| 当事者 | 控訴人 株式会社ベネフィット/被控訴人 オドレート株式会社 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点(訂正の再抗弁の成否(争点5))及びこれに 対する当事者の主張 (原告の主張) (1) 訂正及びその適法性 ア 原告は、令和5年4月24日付けで、本件特許の特許請求の範囲のうち請求 項1を次のとおりに訂正することなどを内容とする訂正審判の請求をした(下線部 は、訂正箇所である。以下、この訂正審判請求による訂正を「本件訂正」といい、 本件訂正後の請求項1に係る発明を「本件訂正発明1」という。)。 【請求項1】 自身の体臭を気にする特定のユーザの体臭成分を分析する方法であって、 前記ユーザの肌に直接触れた状態で使用される試料を、パッケージに密封された 状態で前記ユーザに提供する提供工程と、 前記提供工程で提供された前記ユーザの肌に直接触れた状態で所定期間使用され - 4 - た前記試料を、パッケージに密封された状態で前記ユーザから回収する回収工程と、 前記回収工程で回収された前記ユーザの肌に所定期間直接触れた前記試料に付着 した前記ユーザの体臭成分を分析する分析工程と、を含む方法。 イ 本件訂正は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものであり、また、実質上 特許請求の範囲を拡張し、又は変更するものでもない。 (2) 無効理由の解消 ア 本件訂正発明1と乙7発明とを対比すると、両発明は、本件発明1と乙7発 明との相違点のほか、次の相違点で相違する。 (相違点1C’) 本件訂正発明1は、「自身の体臭を気にする特定のユーザ」を対象としているの に対し、乙7発明は、単なる実験参加者(自身の体臭に関心がない者)を対象とし ている点 イ 相違点1C’に係る本件訂正発明1の構成の想到困難性 乙7発明は、不特定多数の女性被験者を対象にしており、女性被験者のうちの誰 がどのような体臭成分を発しているかについて問題にするものではない。乙7発明 は、単なる実験にすぎず、「自身の体臭を気にする特定のユーザ」の体臭成分がい かなるものであるかを特定することを想定していないし、乙7論文には、そのよう な示唆もない。 したがって、乙7発明には、相違点1C’に係る本件訂正発明1の構成を採用す る動機付けはなく、当業者において、相違点1C’に係る本件訂正発明1の構成に 容易に想到することはできない。 ウ 小括 以上のとおりであるから、本件訂正により、乙7発明を主引用発明とする本件発 明1の進歩性欠如の無効理由は解消される。 (3) 被告各方法が本件訂正発明1の技術的範囲に属すること 被告各方法は、自身の体臭に不安を覚える人のための商品であるから、その購入 - 5 -
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。