著作権侵害差止等請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号令和5(ネ)10038
判決日2023-12-25
分類知的財産 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文著作権法115条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及びこれに対する当事者の主張は、後記4のとおり当審にお
ける控訴人の補充主張を付加し、後記5のとおり当審における被控訴人Y’の
補充主張を付加し、後記6のとおり当審における被控訴人ビルデング及び被控
訴人ターミナルの補充主張を付加するほか、原判決「事実及び理由」第2の2
から4(5頁14行目から24頁16行目まで)に記載のとおりであるから、
これを引用する。
4 当審における控訴人の補充主張
⑴ 控訴人は、和紙と一体となった本件各染描紙をそのまま有体物として利用
することについては包括的に許諾していたが、和紙と分離して無体物である
「染描」部分だけを利用することについて包括的な許諾をしたことはない。
控訴人が染描紙を制作する目的は、手漉き和紙の販売を促進することにあ
るから、和紙自体の利用を伴わない無体物利用を包括的に許諾することはあ
り得ない。個別に無体物利用を許諾したことはあるが、その場合には様々な
条件交渉を行い、明示の許諾を行っている。被控訴人Y’による雑誌「和樂」
における「源氏物語」の挿絵の掲載も、控訴人が個別明示の許諾をしたもの
である。
控訴人が控訴人店舗に掲示していた本件注意書きは、一切の無体物利用を
禁じたものであって、染描紙に新たな表現を加えることを含めて加工して利
用する場合であれば翻案等も含めた利用を包括的かつ黙示に許諾していたと
いうことはない。
⑵ 仮に、控訴人が、模様部分のみを取り出して模様に新たな表現を加えると
いう意味での「加工」を許諾していたとしても、被控訴人Y’は染描紙に新
たな表現を加える「加工」をしていない。このことは、本件展示物15から
20と本件染描紙15から20との対比(甲60の1・2、64、67の1
~6)から明らかである。
本件展示物15から20を、甲60の1の「本件染描紙15-A」、「本件
染描紙16-A」、「本件染描紙17-A」、「本件染描紙18-A」、「本件染
描紙19-A」、「本件染描紙20-A」の各四角で囲んだ部分と比較すると、
全体の構図、細部の模様及び主調色が同一であり、それぞれの染描紙の特徴
的な線や絵柄等が本件展示物15から20においてそのまま再製されている。
仮に、本件各染描紙の写真(甲33の1~5)と本件展示物15から20
の比較において、わずかな色彩の違いがあるとしても、撮影に利用した機械
の精度や撮影場所の設備によるものであり、被控訴人Y’の加工によるもの
ではない。甲64、65によれば、本件展示物16、18、20の色合いと、
本件類似染描紙16、18、20の色合いが同一であることが明らかである
が、本件類似染描紙16、18、20は、本件染描紙16、18、20と同
日に作成された各連作の一つであり、同日に作成されたものはその日に作っ
た同じ染料を使用しているため、本件染描紙1

主文(判決文より)

1 本件控訴を棄却する。
2 控訴費用は、控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。