審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号令和5(行ケ)10117
判決日2024-04-09
分類知的財産 / 商標
判決種別判決
判決文が挙げた条文商標法4条1項11号
当事者原告 医療法人社団ベスリ会/被告 補助参加人医療法人社団

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は、商標法4条1項11号該当性である。
1 特許庁における手続の経緯等
(1) 原告は、令和3年10月11日、次の構成からなる商標(以下「本願商標」
という。)について、第44類「医業、医療情報の提供、健康診断、調剤、栄養の指
導」を指定役務として商標登録出願(以下「本願」という。)をした。(乙1)
(2) 原告は、令和4年8月1日付けで、本願商標が商標法4条1項11号に該当
することを理由とする拒絶査定を受けたため、同年10月28日、拒絶査定不服審
判を請求するとともに(不服2022-17296号)、同日付け手続補正書により、
指定役務を第44類「精神療法及び物理療法による治療、磁気刺激療法による精神
治療、磁気刺激療法に関する医療情報の提供」に補正した(乙2。以下、本願商標
の指定役務の記載については、当該補正後のものについていう。)。
特許庁は、令和5年9月6日、「本件審判の請求は、成り立たない。」との審決(以
下「本件審決」という。)をし、その謄本は同月20日に原告に送達された。
(3) 原告は、令和5年10月18日、本件審決の取消しを求める本件訴訟を提起
した。
2 本件審決の理由の要旨
(1) 本願商標について
ア 本願商標は、「ベスリ会」及び「東京TMSクリニック」の各文字を上下二段
に書してなるところ、上段部分と下段部分は、視覚上、分離して観察される。
- 2 -
上段の「ベスリ会」の文字は、特定の観念を有しない一種の造語として認識され
る。下段の「東京TMSクリニック」の文字につき、「東京」は我が国の首都を、「T
MS」は経頭蓋磁気刺激を、「クリニック」は診療所をそれぞれ意味する語である。
本願商標の役務を取り扱う医療業界において、「クリニック」の語は、「○○クリニ
ック」のように前の語と組み合わせて使用されて特定のクリニック(診療所)の名
称として認識、把握されることが多いといえるから、下段部分の文字全体として、
特定のクリニックの名称を表したものと理解される。
そうすると、上段部分の文字と下段部分の文字との間に観念的な関連性も見いだ
せないから、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど
不可分的に結合しているとはいえず、それぞれが独立して自他役務の識別標識とし
ての機能を果たす要部となり得る。
したがって、本願商標から「東京TMSクリニック」の文字部分を抽出し、他人
の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許される。
イ 以上によると、本願商標は、その構成中「東京TMSクリニック」の文字に
相応して「トーキョーテイエムエスクリニック」の称呼を生じ、「特定のクリニック
(診療所)の名称」との観念が生じる。
(2) 引用商標について
登録第6481795号商標(以下「引用商標」という。)は、「東京TMSク

主文(判決文より)

1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用(補助参加によって生じた費用を含む。)
は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。