事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和5(ネ)10108 |
| 判決日 | 2024-07-10 |
| 分類 | 知的財産 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | プロバイダ責任制限法5条1項、著作権法2条1項9号、著作権法23条1項 |
| 当事者 | 控訴人 有限会社プレステージ/被控訴人 ソフトバンク株式会社 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点、争点に関する当事者の主張は、当審における当事者の主張を後記4の とおり付加するほかは、原判決の「事実及び理由」中、第2の2及び3(原判 決4頁11行目から5頁20行目まで)に記載のとおりであるから、これを引 用する。 4 当審における当事者の主張 (1) 争点1(権利侵害の明白性)について (原告の主張) 送信可能化権が侵害されたというためには、送信可能化された対象とな る情報が表現上の本質的特徴を直接感得することができる著作物のファイル の一部を構成するピースであれば足り、ピース自体が表現上の本質的特徴を 直接感得できるものである必要はない。このことは、インターネットへの無 断アップロードを防止する送信可能化権を創設して広く権利を保護しようと した著作権法の趣旨にも沿う。ビットトレントを利用してアップロード行為 をしたピア同士において、ピースの保持率の多寡により共同不法行為の成否 が左右されるのは相当でない。ピース自体に再生可能性は必要ではなく、一 部又は全部のピースを保持しそれを送信可能化状態にしたのであれば、送信 可能化権を侵害したといえる。 (被告の主張) 送信可能化権侵害も著作権侵害の一態様である以上、本件発信者が送信可 能化権を侵害したというためには、その保有する当該ピースが本件映像作品 の表現上の本質的特徴を直接感得することができる容量に達していることの 主張立証を要するところ、本件ではその立証がない。 また、本件発信時刻において、本件発信者は本件映像作品に係るファイル (ピース)の保有を確認するハンドシェイクの通信をしたのみであり、ファ イル(ピース)を本件発信者の記録媒体又は本件検出システムの記録媒体に 記録する行為を行っておらず、送信可能化の要件を充足していないから、本 件発信者が本件映像作品を「自動公衆送信し得るように」(著作権法2条1 項9号の5イ)していたとはいえず、その旨を述べる原判決の判断も誤りで ある。 (2) 争点2(本件発信者情報の「当該権利の侵害に係る発信者情報」〔プロ バイダ責任制限法5条1項〕該当性)について (原告の主張) ア 本件発信者は、本件映像作品に係るファイルの全部又は一部をその使用 する発信端末内に保有し、ビットトレントのネットワークに接続し、他の ピアの要求があればいつでもアップロードできる状態としていたのである から、「公衆送信用記録媒体に情報が記録され…ている自動公衆送信装置」 について「公衆の用に供されている電気通信回線への接続」を行っており、 「自動公衆送信し得るように」していたのであるから、本件発信者による ハンドシェイクの通信は、著作権法2条1項9号の5ロに該当し、原告の 送信可能化権を侵害するものである。 仮にハンドシェイクの通信が同号に該当しないとしても、ビットトレン トの仕組みか
主文(判決文より)
1 原判決を取り消す。 2 被控訴人は、控訴人に対し、別紙1発信者情報目録記載の各情報を 開示せよ。 3 訴訟費用は、第1、2審を通じて被控訴人の負担とする。
出典
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