審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号令和5(行ケ)10104
判決日2024-08-28
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法36条4項1号
当事者原告 アンバチュアインコーポレイテッド

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は、本願明細書の発明の詳細な説明の記載が実施可能要件(特
許法36条4項1号)を満たすか否かである。
1 特許庁における手続の経緯等(争いがない)
(1) 原告は、平成31年3月4日、発明の名称を「非常に低い抵抗材料で形成
された、電気的デバイス、機械的デバイス、コンピュータデバイス、および
/または、他のデバイス」とする発明について、特許出願をした(特願20
19-38972号)。
本願は、平成24年(2012年)3月30日を国際出願日とする特許出
願(特願2014-502854号。パリ条約による優先権主張:平成23
年(2011年)3月30日、米国)の一部を分割して平成29年5月24
日にした特許出願(特願2017-103000号)の一部をさらに分割し、
新たな出願としたものである。
(2) 原告は、令和4年1月27日付けで拒絶査定を受けたため、同年6月2日、
拒絶査定不服審判を請求し、同日、手続補正書を提出して特許請求の範囲に
ついての補正(本件補正)をした。
(3) 特許庁は、同審判請求を不服2022-8441号事件として審理し、令
和5年4月24日、「本件審判の請求は、成り立たない。」との本件審決を
し(出訴期間90日付加)、その謄本は、同年5月17日、原告に送達され
た。
(4) 原告は、同年9月13日、本件審決の取消しを求めて本件訴えを提起した。
2 本願発明の内容等
(1) 本件補正後の特許請求の範囲(請求項の数・20)の記載は、別紙1「特
許請求の範囲」のとおりであり、うち【請求項1】の記載は以下のとおりで
ある。
【請求項1】
改変されたELR材料を含む第1のELR導体と、
改変されたELR材料を含む第2のELR導体と、
第1のELR導体と第2のELR導体との間に配置されたバリア材料と、
ここで、修飾ELR材料は、面および結晶構造を有するELR材料の第1
の層を含み、
ここで、面は、結晶構造のb面に平行であり、
修飾材料の第2の層は、第1の層の面に結合されており、
改質されたELR材料は、ELR材料単独のものよりも改善された動作特
性を有する、
ELR材料であるジョセフソン接合。
(2) 本願明細書の発明の詳細な説明及び図面(本願明細書等)には、別紙2
「本願明細書等の記載事項(抜粋)」の記載がある。
3 本件審決の理由
本件審決の理由の要旨は、別紙3「本件審決の概要」のとおりであり、その
骨子は以下のとおりである。
(1) ある種の物質をある温度(臨界温度)以下に冷やしたときに、抵抗値がゼ
ロとなることを「超伝導」又は「超電導」ということ(技術常識1)、2つ
の超伝導体を弱く結合したときに、電子対がトンネル効果によってその結合
部を通過する現象を「ジョセフソン効果」といい、ジョセフソン効果が生じ
るように2つの超伝導体を薄い絶縁膜で

主文(判決文より)

1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。
3 原告のために、この判決に対する上告及び上告受理申立てのための付加
期間を30日と定める。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。