審決取消請求事件

事件の基本情報

裁判所知的財産高等裁判所
事件番号令和6(行ケ)10005
判決日2024-11-27
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文特許法36条4項1号、特許法36条6項2号
当事者原告 デカ・プロダクツ・リミテッド

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点は、①本願の特許請求の範囲の記載が明確性要件(特許法36
条6項2号)を満たすか否か、②本願明細書の発明の詳細な説明の記載が実施可
能要件(特許法36条4項1号)を満たすか否かである。
1 特許庁における手続の経緯等(争いがない)
(1) 原告は、令和元年10月28日、発明の名称を「電子患者介護用のシステ
ム、方法および装置」とする発明について、本願に係る特許出願をした(特
願2019-195004号)。
本願は、平成25年(2013年)12月20日を国際出願日とする特許
出願(特願2015-549809号。パリ条約による優先権主張:平成2
4年(2012年)12月21日・米国ほか)の一部を分割して平成30年
3月19日にした特許出願(特願2018-50746号)の一部をさらに
分割し、新たな出願としたものである。
(2) 原告は、令和3年10月20日付けで拒絶査定を受けたため、令和4年2
月28日、拒絶査定不服審判を請求した。
(3) 特許庁は、同審判請求を不服2022-3025号事件として審理し、令
和5年9月11日、「本件審判の請求は、成り立たない。」との審決(以下
「本件審決」という。)をし(出訴期間90日付加)、その謄本は、同月2
6日、原告に送達された。
(4) 原告は、令和6年1月24日、本件審決の取消しを求めて本件訴えを提起
した。
2 本願発明の内容
本願の特許請求の範囲の請求項1から11までの記載は、別紙「特許請求の
範囲」のとおりであり、うち請求項1の記載は以下のとおりである。
【請求項1】
電子患者介護用のシステムであって、
ウェブ・サービスと、ルーティング機能および医療デバイスソフトウェ
ア更新の無しまたは少なくとも1つと、を提供するように構成されたゲ
ートウェイ;および
前記ウェブ・サービスを使用して前記ゲートウェイと動作可能に通信す
るように構成された医療デバイス
を備えるとともに、前記ウェブ・サービスがトランザクション・ベース
のウェブ・サービスである、システム。
3 本件審決の理由の要旨
⑴ 明確性(特許法36条6項2号)について
ア 本願発明1について
本願発明1の「ウェブ・サービス」がどのようなものであるのか、その
技術的な意味が不明である。
例えば、「ウェブ・サービス」とは、「ウェブを介したサービス」とい
う広い概念を有しているとも考えられ、その場合、インターネットを介
したサービスである「電子メール」であっても「ウェブ・サービス」と
いうことができる。
しかしながら、本願明細書の発明の詳細な説明には、「ウェブ・サービ
ス」について、【0678】に特許請求の範囲と同様の記載しかなく、
本願発明1の「ウェブ・サービス」の具体的な例が一切示されていない
から、どのようなものが本願発明1の範囲に入るのかを理解することが

主文(判決文より)

1 特許庁が不服2022-3025事件について令和5年9月11日にし
た審決を取り消す。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。