事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和6(ネ)10072 |
| 判決日 | 2025-05-19 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 労働基準法89条、民事訴訟法2条 |
| 当事者 | 被控訴人 兼控訴人日鉄テクノロジー株式会社 |
この事件の代理人
- 増井和夫(被告代理人)/第二東京弁護士会
争点(判決文より)
争点となっ ていたことから、上記判決もこれらの発明の職務発明該当性のみを判断したが、 その判示内容は、ドラフト差測定装置そのものに関するものであるから、本件 発明全体に当てはまる内容であり、本件発明全体が職務発明に該当すると判断 されたに等しい。 また、ドラフト差測定装置の構造に関するものである本件発明と、「気泡が発 生しない液体」を用いるというドラフト差測定装置の原理に関して出願した原 判決別紙「出願目録(別件発明)」記載の出願に係る発明(別件発明)は、いず れも一審原告がテクノリサーチ社在籍中に開発した同じドラフト差測定装置に 端を発している。そして、第一次訴訟の判決でされた、別件発明の職務発明該 当性に関する判示部分は、ドラフト差測定装置の原理や構造を問わない内容と なっており、本件発明にも該当するものである。すなわち、ドラフト差測定装 置の職務発明該当性は、第一次訴訟においても判断済みである。 本件発明が自由発明に該当するとの一審原告の主張は、従前の訴訟における 主張と同じ内容を繰り返している。 そして、一審原告は、第三次訴訟において、本件特許が職務発明であり冒認 出願で無効と判断されると、第四次訴訟では、一転して、職務発明であること を前提に相当の対価を請求してきた。なお、第四次訴訟の第1審判決において、 超過利益の不存在を理由に一審原告の請求が棄却されたところ、一審原告は、 第四次訴訟の控訴理由書において、一転して本件特許が自由発明であるかのご とく主張した(結局、一審原告は、相当の対価請求自体は維持した。)。そして、 本件の本訴において、一審原告は、本件特許が自由発明であると改めて主張し てきた。このように、一審原告は、主張や立場を都合よく二転三転させ、その 結果、一審被告に不合理で過大な応訴の負担を課しており、訴訟上の信義則(民 事訴訟法2条)に基づく禁反言の法理に反する。 上記各事情によれば、一審原告による本訴の提起は、不当訴訟に該当する。
主文(判決文より)
1 一審原告の控訴及び一審被告の控訴をいずれも棄却する。 2 一審原告の控訴費用は一審原告の負担とし、一審被告の控訴費用は 一審被告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。