国家賠償請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所仙台高等裁判所
事件番号令和5(ネ)181
判決日2023-10-25
分類行政
判決種別判決
判決文が挙げた条文国家賠償法1条1項、国家賠償法4条、憲法13条、憲法14条1項、憲法24条2項、民法724条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張は、原判決「事実
及び理由」第1ないし第3のとおり、原告らが旧優生保護法4条に基づく優生手術
を受けた事実は、同第4の1⑴のとおりである。
本件控訴に係る事案の概要を整理すると次のとおりである。
1 旧優生保護法に基づく強制優生手術
原告らは、甲4が昭和42年、甲5が昭和27年、いずれも10歳代後半の時に、
旧優生保護法4条に基づく優生手術(強制優生手術)を受けた。
旧優生保護法(昭和23年7月13日公布、同年9月11日施行)の制定当時の
規定は、別紙2官報のとおりである。旧優生保護法は、優生上の見地から不良な子
孫の出生を防止することを目的と定め(1条)、4条に基づく強制優生手術について、
次のとおり定めていた。
医師は、別表に掲げる特定の疾患に罹っている者に対し、その疾患の遺伝を防止
するため優生手術を行うことが公益上必要であると認めるときは、本人の同意を得
なくとも、都道府県優生保護審査会(昭和24年法律第154号による改正前は、
都道府県優生保護委員会)に優生手術を行うことの適否に関する審査を申請するこ
とができ(4条)、申請を受けた都道府県優生保護審査会は、4条に規定する要件を
具えているかどうかを審査の上、優生手術を行うことの適否を決定して、その手術
を行うべき医師を指定する(5条)。
都道府県優生保護審査会の決定の効力が確定したときは、この医師が、優生手術
を行い(10条)、この優生手術に関する費用は、国庫の負担とする(11条)。
旧優生保護法4条に基づく強制優生手術は、特定の疾患に罹っている者に対し、
その疾患の遺伝を防止するため優生手術を行うことが公益上必要であるという要件
の下に、同法5条に基づく都道府県優生保護審査会の審査決定という公権力の行使
(行政処分)によって、本人の同意を得ないで、優生手術(生殖腺を除去すること
なしに、生殖を不能にする手術、2条)を受けることを強制する制度である。
旧優生保護法4条に基づく強制優生手術の実施件数を見ると、「旧優生保護法に
基づく優生手術等を受けた者に対する一時金支給等に関する法律第21条に基づく
調査報告書」(令和5年6月19日衆議院・参議院作成、乙A44)によれば、別紙
3の表2「優生手術の実施件数の総数の根拠規定別内訳」及び表3「男女別・根拠
規定別 優生手術の実施件数の推移」のとおり、昭和24年から平成元年までの間
に合計1万4566件の優生手術が実施されている。旧優生保護法4条以下の強制
優生手術に関する規定は、平成8年改正により削除された。
平成30年1月30日、旧優生保護法4条による強制優生手術を受けた者が、国
に対して国家賠償を求める訴えを提起し(仙台第一次訴訟)、平成31年4月24日、
旧優生保護法に基づく優生手術等を受けた者に対する一時金の支給等

主文(判決文より)

1 本件控訴をいずれも棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。