事件の基本情報
| 裁判所 | 知的財産高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和6(ネ)10088 |
| 判決日 | 2025-06-02 |
| 分類 | 知的財産 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 当事者 | 控訴人 株式会社TRYALL |
この事件の代理人
- 片山眞洋(被控訴人代理人)/三重弁護士会
争点(判決文より)
争点及び争点に対する当事者の主張は、後記3のとおり控訴人の 当審における補充主張を付加するほか、原判決「事実及び理由」第2の1及び 2(2頁10行目から5頁19行目まで)記載のとおりであるから、これを引 用する。 3 当審における控訴人の補充主張(争点⑶(原告の損害)のうち発信者情報開 示手続費用について) インターネット上に掲載された匿名の投稿によって権利を侵害された者は、 発信者情報の開示を得なければ加害者を特定して損害賠償等の請求をすること ができないが、発信者情報開示手続を専門的知識のない被害者自身が全て行う ことは通常困難であるから、発信者情報開示手続に関する弁護士報酬は、当該 加害者に対して損害賠償請求等をするために必要不可欠の費用であり、特段の 事情がない限り、その全額を不法行為と相当因果関係のある損害と認めるのが 相当である。上記費用の全額を回収できないとする規範を形成することは、被 害者側に救済のためのコストを強いる結果となり、被害者救済の観点から相当 でない。 本件訴訟に先立つ本件開示手続は、ヤフーが複数の弁護士に委任の上、控訴 人の主張を全面的に争っており、裁判所から発信者情報開示命令の発令を受け ることが非常に困難な事案であり、また、控訴人が本件開示手続を実施せざる を得なかったのは、被控訴人が本件オークションサイトを利用したことがない 旨の虚偽の回答をしたことによる。このような本件の具体的事情に照らしても、 控訴人が支出した発信者情報開示手続費用の全額が被控訴人の不法行為と相当 因果関係のある損害と認められるべきである。
主文(判決文より)
1 本件控訴を棄却する。 2 控訴費用は、控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。